偏光顕微鏡写真
テノイル酸再来 ケトグルタル酸
チオフェン-2-カルボン酸(テノイル酸)です。
多形があります。にょろにょろ蛇花火のような液晶様の結晶と、しっかりした結晶。 両方出てきます。なぜだ?
ナフトエ酸のメトキシ置換体なんですが、熱かけると脱炭酸しつつ結晶化します。 この時に、脱炭酸で生じる泡が、奇妙な紋様になります。 ハートがいっぱい出てくる感じで。 湧き出してくる感じ。
p-ジヒドロキシベンゼン(ヒドロキノン) o-ジヒドロキシベンゼン(カテコール) 前者が実に気持ち悪い。この世のものとは思えない摩訶不思議な自己組織化。 自然の病的なデザイン。
生化学ではおなじみ、ケトグルタル酸。クエン酸回路の中間生成物です。 融液を冷やすと、核から放射状に結晶が成長し、円形の結晶集合体がふわふわと漂っているように見えます。 複屈折量はあまり大きくないです。 そのうちみんなつながってしまいます。 光…
偏光顕微鏡をセットアップしながら、硫黄融液を固化したものの写真を撮影していました。 硫黄は、分子状の単体で S8 の王冠状分子です。熱を掛けると環が開き、別の環状分子・鎖状分子を含んだ混合物になります。 これを固化させると単斜晶の硫黄になります…
ちょっと必要に迫られたので、偏光顕微鏡写真を集めます。 主に有機化合物の。 今までずっと偏光顕微鏡はオリンパス製のものを使っていましたが、ニコン製のアナライザを買いましたので、これをオプチフォトにはさんで、マルチフォトでカメラを吊ります。 な…
アンタ、背景が煤けてるぜ。
この間の。ボツ写真。
今年は顕微鏡写真コンペ、出したぞー。 昨日の偏光顕微鏡写真の横置きをエントリーした。 サンプルはチオサリチル酸。 左の気泡で、葉っぱとその上に乗る露を表現したかったのだけど、今思うとやっぱり左はうっとうしいなぁ。 左を一割五分、トリミングする…
やっぱり横のほうが落ち着くかなー。
再燃。
アセトン溶液からの結晶化では、基板に対して軸を立てるように結晶化が起こります。 核形成により生じた種の結晶がかなりカクカクの立方体で、そのせいのようです。 加熱融解したものを冷却させると、羽毛のようになります。 なかなかこれが鏡下で育っていく…
ピリジンが2つ、2位で接合した化合物で、代表的な金属配位子のひとつです。 そろそろ放射状の結晶には飽きてきたぞ。
いわゆる「マツタケ臭」のもとです。 途中で何度も分岐する結晶がおもろいです。
アセトン溶液薄膜を蒸発させ、結晶化させるとこんな感じになります。 よく金属錯体に用いられる配位子。
安息香という南国の香料植物から取ったのが安息香酸ですが、2位にニトロ基を導入したものです。
いわゆる BHT。酸化防止剤としてエーテルやTHFに入れてあるやつです。 ラジカル酸素を捕まえる能力が高く、食品用途には使われませんが、それ以外ではバンバン用いられます。 結晶化の際に体積収縮を起こすようで、それが黒々とした結晶粒界を描き、大変…
カテコール(1,2-ジヒドロキシベンゼン)。 ポリフェノールって言われる化合物群には、こいつの部分構造がよく入ってます。 写真では、現像薬にヒドロキノン (1,4-ジヒドロキシベンゼン)が使われますが、カテコールはオルソ異性体に相当します。カテコールを…
今日も偏光顕微鏡写真でんがな。 有機の華。 適正露出が難しい。
直線型分子で、分子間でイオン対類似の様式で相互作用するので、融点がえらく高いんです。 花束、といった感じですね。 複屈折量は小さく、熱分解する悪いクセがあります。
通常の硫黄は S8 の分子結晶で、きちっと折り目正しい結晶になりやすいのですが、融点よりも100度ぐらい高温にすると環が開き始めて、冷やしても高分子の球晶みたいに結晶化します。 この融液状態で、水中に投入すると、いわゆる「ゴム状硫黄」になります…
サリチル酸の2位水酸基をチオールで置き換えた化合物です。 医薬品および農薬原料にたまに使われます。 同じアングルを、鋭敏色検板でサイケにしてみる。 結晶の対称性が織り成す、ミクロの絨毯。 平行連晶のゆらぎ。過冷却のせっつき。 繰り返しの妙。