結晶の写真

炭化ケイ素

カーボランダムという商品名でおなじみの、炭化ケイ素結晶です。 いくつかの結晶構造があるのですが、これは六方晶のもの。 完全に純粋なものは無色透明になるらしいんですが、そこまでキレイな結晶は見たことがありません。 適当なバンドギャップから、半導…

ベリリア

酸化ベリリウム(ベリリア)の人工結晶です。針金は、種結晶を吊っていた白金糸。 六方晶で、きれいな六回対称があります。 絶縁体ですが、非常に良く熱を伝える性質があります。 昔、シリコンバレーで半導体基板用に研究開発された結晶らしいのです。 そん…

合成エメラルド

1920年代末、一人の若い男の子が、ガレージの片隅で電気炉を駆使して結晶成長をはじめました。彼の名前はキャロル・チャザム。 チャザムは12歳の時にはすでに自宅に実験室をかまえていたそうです。 彼は、現在「フラックス法」と呼ばれる金属複酸化物…

ムオニオナルスタ隕鉄(スウェーデン)のウィドマンシュテッテン構造。 Muonionalusta meteorite 重いですが、オリジナル解像度も。 http://www.flickr.com/photos/fluor_doublet/5828494863/sizes/o/in/photostream/ 隕鉄はわずかにニッケルを含んだ鉄のこ…

白金

プラチナ結晶、再挑戦。 白金(plutinum) Pt, cubic, Fm3m 気相成長 写真高 : 18 mm Nikon Macro Nikkor 65mm F4.5 (ap. = 4)/Nikon PB-2/Nikon D3 しろがねの小枝。 鏡のような結晶で(金属結晶だから当然なんですけど)、面の表現がうまくいかないです。

酢酸銅一水和物

窓際で勝手に結晶化してた。 表 裏 リバーシブル。一粒で二度おいしい。 したの白っぽいコナコナは、たぶん孔雀石。 撮影レンズ:上は Printing Nikkor 105mm F2.8A (F = 8)、下は Macro Nikkor 65mm F4.5 (ap. = 4)。

アダマンタン

再挑戦。またもや結晶の森。 立方晶。 幹枝の方向は (001) (010) (100) だから、すべて直交。 炭素ダイアモンド構造の最小単位。化学者のダイアモンド。 化学の森の、宝石の樹。 本物のダイアモンドの写真はこちら。 http://d.hatena.ne.jp/doublet/20081220…

結晶森に雪が降るとき

塩化アンモニウムの結晶化、再挑戦。 上からいっぱいぶら下がる。 天地をひっくり返して、森っぽくしてみた。

硫酸インジウム9水和物

Leitz Photar 50mm F4 (F = 8)/Nikon Multiphot/Nikon D3 ここは結晶の森。 生ける者の踏み込むことのできない死の荒野。

ヨウ素とヨウ化カリウム

帰ってきたのが夜12時で、それから結晶作って撮影したので4時に寝落ちしてしまって説明が書けなかったので、今日追記。 巷を騒がすヨウ素の話。 一言で「ヨウ素」と言っても、大きく分けて二種類ある。 元素としての広義のヨウ素(ヨウ素化合物およびヨウ素…

単斜硫黄

依頼撮影品。ファーストトライ。 こんな感じでできる。 針状の単斜硫黄で、普通の斜方の両ピラミッドとはまったく違う。 端面は斜めに切れ落ちる。 平行連晶もよくできる。 色がそろわない・・・ orz 作り方は身に付いた。あとはRAW 現像の条件をそろえて、…

劈開

写真は、昨日拾ってきた重晶石。 ヒビが無数に入っていて、その方向がほぼ二方向に揃っているのがわかるだろうか。 こういう、破断の際に優先してある特定の方向に破壊する現象を劈開(へきかい、cleavage)という。 これは、イオンや分子の配列が、特定の方…

蛍石

蛍石 (fluorite) CaF2, cub., Fm3m Nikolaevskiy Mine, Dal'negorsk, Primorskiy Kray, Far-Eastern Region, Russia 結晶高: 1.7 cm Nikon Micro Nikkor 60mm/Nikon D3 水のように無色透明で、表面のつややかな蛍石の結晶は、撮影するのが妙に難しいことが発…

マグネシウム

Nikon Nikkor-AM 120mmF5.6 (F = 16)/Multiphot/D3 (おそらく)真空昇華によりレトルトデポジットさせた、マグネシウムの結晶集合体@中国。 マグネシウムは六方最密なので、六方晶を作る。 ニョッキリ伸びた指のような集合体なのだけれど、c軸方向(六角板…

今日の柔軟なヤツ

tert-ブチルクロロジメチルシラン 代表的な柔軟性結晶。 Nikon Nikkor AM 120/5.6 (F = 11)/Multiphot/D3 分子結晶で、分子の重心はだいたい結晶中で固定されているのに、分子の熱運動であっち向いたりこっち向いたりしているものが、柔軟性結晶。 逆に、分…

Leitz Wetzlar Photar 50mm F4 (F = 5.6)/Nikon Multiphot/Nikon D3

銀樹さらに試行

まだまだ、とおもったけど、忙しいスケジュールがいきなり入っちゃったのでこれで切り上げる。 すまんね、丸善さん。 あとでじっくりとベストの結晶を作ることにするよ。

銀樹

クリスマスが近づき、銀樹の季節がやってきたぞ! うまくいかんのー。 硝酸銅の青さがいいわね。

パラジウム

今をときめく、金属パラジウムの結晶。 Zeiss Luminar 25mm/Multiphot/D3 この、プラチナによく似た銀白色の金属は、原子上に他の分子やイオンや原子団をくっ付けたり離したり。 パラジウム原子上にくっついた二つの原子団を結びつけて、それを放出したり。 …

偏光顕微鏡写真

こんなのがあった。 http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20100626_booze_art

パラジウム

martini さんのパラジの写真にビビりました。すげえ!理想的な o 八面体! http://www.flickr.com/photos/23833791@N02/4499792115/sizes/l/

タリウム

周期表では横並びで水銀と鉛の間の、13族の長、タリウムです。 地金が手に入ったので、酸で溶かして電解。 これがまたえらく酸化されやすく、結晶成長しているそばから酸化物+塩基性酸化物の絶縁膜に覆われ、ホントに厄介。 電解を止めると10秒で真っ黒…

新鮮、できたてホヤホヤの鉛樹。 溶液に吊るして成長している状態のショットです。 鉛は酸化皮膜を被りやすく、あっという間にくすんだ灰色になってしまいますが、新鮮なものはギラギラしたキレイな金属光沢です。 鉛色ってよく言われます。「鉛色の空」とか…

スズ

あー、これで終わりにしよう。 PC復活で、やっと写真が撮れた。 x3.2 mag., Nikon Macro Nikkor 65mm F4.5 (ap. = 2)/Nikon Multiphot/Nikon D3 13 photo stacking with CZP

電解スズ樹

時間がなかったので、家に菊水の安定化電源を持ち込んで、電解してみました。 金属の酸化還元では1日はかかるであろうスズデンドライトが、電解還元ではものの10分でできちゃうのね。 これはおもしろい。 同じに見える?いやいやいや。ちょっと違うんだ。…

スズ

あいかわらず、スズで苦戦中。 マクロニッコールの8枚絞りが出てしまう。 これこそベラーの4枚絞りが生きるのかもしれん。 もうちっと開いて、10枚ばかし積むと、後ろをボカして深度が稼げるんだけどなぁ。

スズ樹

でかい結晶が育ったので引き上げてみます。 レース状の結晶は繊細すぎて、自重にすら耐えることができません。 レース状の結晶は、おとといのものです。 http://d.hatena.ne.jp/doublet/20100219#p4 溶液中で浮力の助けを借りてかろうじて形を保っているだけ…

金属のレース(スズ)

金属イオンを含む溶液に、よりイオン化傾向の高い金属をつっこんだり、あるいは電解還元したりすると、フラクタル状の金属結晶が成長することがよくあります。 これを「金属樹」と言います。 前に写真を出した銀樹が代表ですが、最も美しいと思うのは、私は…

テルル

聞きなれない名前かもしれませんが、テルル (tellurium)。 周期表でいうと、酸素の下の下の下。 周期表語呂合わせ暗記法「オッサンせんずりてにポトり」の「て」です。 「おさないセックス照れてポッ」っていうのもあるらしいんです。 どうしても下ネタから…

水晶は三方晶系

うっすらと淡い煙水晶@山形産 根元は六角ですが、先端に向かいその3つの柱面が細くなり、先端部はきれいな三角形。 これでいいのです。 水晶の中の原子の並びの対称性は、6回回転対称(くるりと360度回すと、その間に同じ並びが6回出てくる)のによく…