化学者由来の鉱物名

以前、シェーレの名前を取っているのに灰重石のカタカナ英語が
「シーライト」って言ってる人がいるのはおかしいよ、と書きましたが
問い合わせが来たので有名どころを書き出しておきます。
以下、化学者の名前の付いた鉱物名です。
ノーベル賞を取った人も何人もいますし、超有名人も少なくないので
鉱物学会を無視して自分で鉱物名のカタカナ英語が使いたい、っていう人は
読み方に気を付けて下さいね。


Berzelianite, berzelite (J. J. Berzelius, スウェーデン)
Bunsenite (R. W. Bunsen, ドイツ)
Curite (P. Curie, フランス)
Davyne (S. H. Davy, イギリス)
Gaylussite (J. L. Gay-Lussac, フランス)
Gmelinite (C. G. Gmelin, ドイツ)
Heyrovskyite (J. Heyrovsky, チェコスロバキア)
Lechatelierite (H. Le Chatalier, フランス)
Liebigite (J. von Liebig, ドイツ)
Lipscombite (W. N. Lipscomb, Jr., アメリカ)
Paulingite (L. C. Pauling, アメリカ)
Scheelite (K. W. Scheele, スウェーデン)
Sklodowskite (M. Sklodowska-Curie, ポーランド→フランス)
Ullmannite (J. C. Ullman, ドイツ)
Ureyite (H. C. Urey, アメリカ)
Vanthoffite (J. H. van't Hoff, オランダ)
Wohlerite (F. Wohler, ドイツ)
Wurtzite (C. A. Wurtz, フランス)


断っておきますが、カタカナ英語は悪いことばかりではないです。
特に学術の世界では、とりあえずカタカナ英語を当てておく方がいいことも多いのです。
中国では以前から化合物名を中国語に置き換えていますが、現実的に
ものすごい勢いで増えていく化合物の種類すべてに中国語を振り当てるのは
容易なことではありません。
中国の化学が遅れているのはそれも一つの原因と言われているようです。


さてと、学会に出かけるかな。バイバーイ。