昨日の結晶育成コンクールに早速エントリー。
サンプルは着払いで郵送してもらった。
合成ルートは公開されている。
なんだ、こんとんじょのいこ


この種の不斉結晶*1は、溶媒や添加物によって様々な多形や含溶媒相が出現するのだが*2、どの結晶構造がもっとも評価が高いんだろうか。
まあ、溶媒を含む achiral な構造よりは、含まない chiral な相の方が(コンクールの趣旨的にも)いいんだろうけど。


結晶のサイズ以外にも、透明度や形も審査対象のようだ。
まあ、当然といえば当然。
サイズだけが重要なら、みんなブリッジマン*3で結晶化させちゃうよね。
半面像が出る結晶だといいね。

*1:光学的に不活性な分子であるにもかかわらず、結晶構造が対称心、鏡面もしくは映進面のいずれも持たない空間群に属するために、光学活性な結晶構造を示す現象。統計的に全有機化合物のうち、5−10%ぐらいの頻度で出現するので、びっくりするほど珍しい現象ではない。triclinic P1 とか、orthorhombic P212121 とかの空間群が確率的に多い。もちろん水晶(低温石英)もこれに属する。オレが水晶に思い入れがあるのもこの理由による。

*2:不斉結晶は同じキラリティの分子のみよりなるため、エントロピー的にラセミックな構造のものより kt/2 だけ不安定化している。そのため、溶媒などを拾ってきてきっちりパッキングできるようなら、そのようなラセミックな構造になりやすい。

*3:ブリッジマン-ストックバーガー法。一方を極めて細いキャピラリにした容器に融液を収め、融点近傍の温度領域で温度勾配を作り、単結晶を育成する方法。