「タリウム塩を盛る」その後

猟奇だわい。
http://www.asahi.com/national/update/1101/TKY200511010420.html
http://www.daily.co.jp/gossip/2005/11/02/193059.shtml

 母親(47)に劇物タリウムを摂取させたとして、殺人未遂容疑で逮捕された静岡県立高校1年の女子生徒(16)=同県伊豆の国市=が、母親の入院後も劇物の混入を続けていたとみられることが1日、県警の調べで分かった。また女子生徒は症状の経過を記録し、男性名を使ってブログ(日記風サイト)でインターネット上に公開。母親を“人体実験”に使った可能性も浮上している。

 調べでは、母親は8月中旬から体調を崩し、10月2日に入院。同20日にかけて治療にもかかわらず、意識不明の重体になったことから、県警は女子生徒が見舞いの際に病室で飲食物にタリウムを混入した疑いがあるとみている。入院前は自宅で冷蔵庫内の飲み物に混入していたという。

 日記には、タリウムの摂取により母親がじんましんや呼吸障害などを訴え、徐々に体調を崩していく様子などが細かく記されていた。


薬局で購入かあ。ザルだなあ。


「家の自室に試薬がある」というのはオレにも思い当たるフシが無くは無いんだけど、さすがに他人に盛りはしなかった。
どういう心境で母親を実験台にしたのかは不明だが、化学が好きならもうちょっとまともなことして欲しい。
それにしてもヒ素酸化物やタリウム塩なんてのは、あっという間に検出できちゃうし、証拠が髪の毛に残るので、完全犯罪を狙ったとは思えない。自室にタリウム塩がある時点でアウトだろう。
わけわかんね。


ちょっと前にトリカブトの毒の話を書いたが、その種の検索ワードで引っかかるらしく、けっこうその情報目当てにこの日記に来る人がいる。
毒物マニアっているんだ。


人に試すのではなく、自分への服用を強く希望します。


本人のブログには、こう書いてあったらしい。

8月14日
Benzene Hexachloride―ベンゼンヘキサクロライド―を昨日合成しました。 別名ヘキサクロロシクロヘキサン(HCH)とも呼ばれる、有機塩素系の殺虫剤の一つ。


8月19日
薬局から電話がありました。問屋が“酢酸タリウム”と“酢酸カリウム”を間違えたらしいです。直ぐに取り替えるそうですが、待ち侘びています。


8月24日
酢酸タリウムが届きました。薬局のおじさんは「医薬用外劇物」の表示に気付かず、必要な書類を通す事無く僕に其れを渡してきました。


8月25日
変な夢を見ました。僕が彼女を食べる夢です。僕は彼女を手、足、胴体、頭の順に食べました。細い腕は魚みたいに痙攣していて、引きちぎれても未だ動きました。


同日
昨日から母の具合が悪いです。全身に発疹が起こり、特に顔面に症状が強く出ています。今日は皮膚科へ行きましたが、医者もただ首を傾げるばかりで原因は分からないそうです。


8月26日
お腹が痛いです。原因は解っています。タリウムです。昨日、それの水溶液を誤って指に付けてしまったのです。直ぐに手を洗ったのですが、指先は白く濁ったままです。


8月27日
寝ても起きても気持ち悪いし、指先とか脚とかが痺れてきたので、解毒剤を作りました。タリウム中毒の治療はプルシアンブルーと塩化カリウムの経口投与によって行なわれます。


8月31日
暗い部屋で、蝋燭の炎を見る。ゆらゆら、ゆらゆら、おもしろいよ・・・


9月4日
生き物を殺すという事、何かにナイフを突き立てる瞬間、柔らかな肉を引き裂く感触生暖かい血の温度。漏れる吐息。すべてが僕を慰めてくれる。


9月12日
今日も母の調子は悪いです。2,3日前から脚の不調を訴えていたけど、遂に殆ど動けなくなってしまいました。二階にある僕の部屋まで来る事も出来なくなりました。


病んでるなあ。
犯罪を起こす心理は専門外だが、化学の知識は、高校生レベルかな。
オレの日記を読んでいる人なら、おわかりいただけるかと思う。
なお、タリウム中毒の治療は、現在はキレート投与。