新採用研究者の25%を女性に…科学技術計画原案

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20051111ik22.htm

 総合科学技術会議(議長・小泉首相)の基本政策専門調査会が11日、第3期科学技術基本計画(2006〜10年度)の原案をまとめた。自然科学系で新たに採用する研究者について、女性の割合を25%とする数値目標を明記した。


 重点投資の対象を、現在より細かい研究領域に分けて絞り込み、予算の有効活用を目指す。


 同計画は、政府が5年ごとに作成し、科学技術政策の指針となる。原案は、世界最高水準の科学技術を生み出す人材の育成、成果の社会還元などを柱にすえた。若手や女性の活躍を促進するため、博士課程在学者の2割が生活費程度を受給できる支援制度づくりなども掲げた。


 第2期計画(01〜05年度)の重点分野だった生命科学、情報通信、環境、ナノテク・材料だけでなく、エネルギー、ものづくり技術、社会基盤、フロンティアも加えた8分野の中で、集中投資の必要な「戦略重点科学技術」を選ぶ。その候補として、自然災害や感染症への対策、ロケット、スーパーコンピューターなどを挙げている。同調査会は12月11日まで、原案に対する国民の意見を募集し、最終案に反映させる。


 原案はホームページ(http://www8.cao.go.jp/cstp/pubcomme/kihon/tousinan.pdf)で閲覧できる。問い合わせは内閣府科学技術基本政策担当室(03・3581・1282)へ。
(2005年11月11日23時37分 読売新聞)

第3期科学技術基本計画の案が出た。
http://www8.cao.go.jp/cstp/pubcomme/kihon/tousinan.pdf


該当部分を引用。

? 多様で優れた研究者の活躍の促進
人口減少が見込まれ、少子高齢化が進展する中で、優秀な研究者の確保や多様性の向上によって、我が国の研究活動に広がりや活力を与えるという観点から、女性研究者や外国人研究者等がその能力を最大限発揮し活躍することを促進する。
(女性研究者の活躍促進)
女性研究者がその能力を最大限に発揮できるようにするため、男女共同参画の観点も踏まえ、競争的資金等の受給において出産・育児等に伴う一定期間の中断や期間延長を認めるなど、女性研究者の活動に配慮した措置を拡充する。
大学や公的研究機関等においては、次世代育成支援対策推進法に基づき策定・実施する行動計画に、研究と出産・育児等の両立支援を規定し、環境整備のみならず意識改革を含めた取組を着実に実施することが求められる。国は、他のモデルとなるような取組を行う研究機関に対する支援等を行う。大学や公的研究機関は、多様で優れた研究者の活躍を促進する観点から、女性研究者の候補を広く求めた上で、公正な選考により積極的に採用することが望まれる。また、採用のみならず、昇進・昇格や意思決定機関等への参画においても、女性研究者を積極的に登用することが望ましい。
女性研究者の割合については、各機関や専攻等の組織毎に、目標や理念、女性研究者の実態が異なるが、当該分野の博士課程(後期)における女性の割合等を踏まえつつ、各組織毎に女性の採用の数値目標を設定し、その目標達成に向けて努力するとともに達成状況を公開するなど、女性研究者の積極的採用を進めるための取組がなされることを期待する。現在の博士課程(後期)における女性の割合に鑑みると、期待される女性研究者の採用目標は、自然科学系全体としては25%(理学系20%、工学系15%、農学系30%、保健系30%)である。国は、各大学や公的研究機関における女性研究者の活躍促進に係る取組状況や女性研究者の職階別の割合等を把握し、公表する。
さらに、理数好きの子どもの裾野を広げる取組の中で、女子の興味・関心の喚起・向上にも資する取組を強化するとともに、女性が科学技術分野に進む上での参考となる身近な事例やロールモデル等の情報提供を推進する。


20%という数値は(自分の分野では)母集団の比より高いので、女性にとっては追い風が吹いてきているのかも。


ノーベル賞ネタをはじめ、突っ込みどころ満載の第3期科学技術基本計画の案だが、船頭がそーいってるんで。


パブリックコメントはこっち。
http://www8.cao.go.jp/cstp/pubcomme/kihon/kihonseisaku.html