石英ガラス管

写真は、この間に引き続きビンテージガラス。
10cm径透明石英ガラスの試作品。根っこの部分。
昭和40年代まではこんなものしかできなかったようだ。
しかも偏肉、気泡入りまくり。
このことを考えてから、数日前の石英るつぼの大きさを思い出してほしい。
あれは半透明品だが、人が入れるほど大きく、内面は5ナインとかその程度の高純度だ。


技術の進歩はめざましい。
コンピュータがこれだけ進化し続けているのは、CZ 法*1による金属ケイ素の単結晶育成技術の進歩によるところが大きく、それを陰で支えているのは石英ガラスるつぼだったりする。
まさにケイサン化学。

*1:チョクラルスキー法。試料融液に方位決めしてある単結晶を接触し、これを引き上げて単結晶を育成させる方法。引き上げの速度と温度管理が命だが、金属ケイ素の場合は種結晶の回転とか、不活性雰囲気下での結晶成長など、さらに多くのノウハウが必要らしい。大きな単結晶を育てられるほどウエハ一枚あたりの歩留まりが上がる。