♪ダイアモンドだねー うまく言えないけれど 宝物だよ♪

写真は adamantane。




ちいさなちいさなダイアモンド。
きらりと光る化学者の宝石。


供給元は出光。シクロペンタジエンが二量化したジシクロペンタジエンを水添して、ルイス酸で異性化させて作る。


固体 NMR に使ったり、あるいはインフルエンザの薬*1にもなったり、半導体のフォトレジストに使ったり、実用性が多少ある。
置換基で使う人もいる、アダマンチルとか、アダマンチリデンとか。
マニアだ。マニアすぎる。


さて、この結晶の結晶系は何でしょう?
分子構造は以下の通り。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E5%83%8F:%E6%A7%8B%E9%80%A0%E5%BC%8F_Adamantane.png


ちなみに、この化合物、石油には結構含まれているみたいで、場所によっては天然の結晶が存在する。鉱物でもある。
さらに石油にはもっと高分子量のミニダイアモンドが含まれている。
最近、テキサコのグループがシクロヘキサマンタンなんてのを単離していた。


Angew. Chem. Int. Ed. 2003, 42, 2040 – 2044


こーゆー分子って、擬対称が出るんで、解析しづらいんだよねー。

*1:某国の為か、アマンタジン耐性を持っているウィルスでまくりだけど。