巷は「ばんあれんたいんでぃ」なる狡猾なお菓子屋の企画で盛り上がっている。
ロイズの生チョコ、食べたい。
義理チョコなる贈る側ももらう側もめんどくさくてかなわんものはご遠慮したいが。
まちがっても手作りチョコなんて持ってこないでね。


お い し く な い ん だ か ら


それにしても日本の市販チョコレートの品質は高い。
外国土産でもらうチョコレートはとんでもないものがたまにある。
この間、学生さんが中国に行って買ってきたのはひどかった。
二口目で吐き出さずにはいられなかった。
石鹸食ってるのかと思った。まじで。
エジプトのものもすごかった。


本屋さんが「サン・ジョルディの日」という企画を出したことがあったが、あっという間に立ち消えた。
あっちの方がはるかにいいなあ。
どういう本を持ってくるかで、その人のセンスと自分に対する情報収集の能力がわかる。
本はそれほど安くないので義理の贈り物もない。
昔、彼女が気象予報士試験の問題集を買ってきたことがあった。
この選択は、オレにとってはまあまあ。
ただし、オレが自分で買ってもおかしくないような本の選択では意外性がない。
自分では買わないが興味を持って完読できる本にしてくれ。
もちろんオレが持っている本を買ってきちゃダメ。


・・・性格の悪い人を口説こうとするのは大変だ。


でもね、好きな人からの贈り物なら、チロルチョコだろうが趣味の合わない本だろうが、何でもうれしいんだよ。
贈り物を渡す前に勝負は始まっているのかもしれない。


鉱物蒐集を趣味とする人は、宝石系の贈り物は気をつけた方がいいかも。
知識が邪魔をする。
化学者も気をつけよう。
そういえば数年前のセンター試験で、街中に買い物に行って「ダイアモンドがsp3 炭素から成る」とか、喫茶店で「コーヒーに入れる砂糖のモル数はどのくらいか」とかを話題とするカップルの設定があった。
そんな話をして、そんなに楽しいのか?


ルビーとサファイアがほぼ同一の成分から構成され、不純物のdd遷移が見えるとか、モース硬度とかは一般的な女性にはあまり興味がない話らしい。
赤はルビーだが、それ以外はサファイアに分類されるというネタはやや歓迎される。


いずれにせよ、贈り物も話題も、相手のことを知らないと難しいということなのだろうな。