夏の出会い

彼女に出会ったのは、日光の燦々と降り注ぐ昼下がりだった。
彼女の健康的に日焼けした肌が、目にまぶしく、目の遣りどころに困るほど。劇的な出会いだった。
オレは彼女を何があっても手に入れたい、そう思った。
彼女の滑らかな肌に、どきどきしながら手を掛けると、彼女はすこしうつむきながら、オレの指に身を任せてくれた。
オレは、彼女を縛るありとあらゆるものから、彼女を解放してやりたかった。
「もうちょっと待って。」
その言葉はオレの耳には届かなかった。
猛り狂った獣の様に、オレは無理矢理彼女を自分のものにした。


オレの願いは?彼女の願いは?


彼女を仄暗い部屋に通し、オレは彼女のつややかな肢体に、少しずつ指を這わせた。
彼女はもうオレの言いなりだった。
彼女を縛るものはもう何一つとしてなかった。


オレは、彼女を味わった。
でも、そのときが終わりだった。
二度と彼女には会えないだろう。決意にも似た後悔が今でも自分のこころを締め付ける。


ごちそうさまでした。