昨日の現場写真を見ていると、あらためて「居住空間と実験室を分けなければ」と思います。
大学の有機系の実験室は、実験室に机を置くスタイルが(独法化した後も)まだまだあるんですよね。
メリットとリスクを秤にかけてくださいな。


が、実験室と居住区を分離すると、今度は「学生がミクシィばかりやって実験しない」という現象が起こります。


今日もいい天気です。おんせんにいきたい。
でも、やっぱり書き物なんです。だるいです。
さいしゅうにいきたいよう。


堅い文章はキライです。
書き物をしていていつも思うのは、何とか活字離れした学生に本を読ませたいのですが、それがうまくいかないこと。
最低限このぐらいは知っていて欲しい、と期待するのですが、これがなかなか。
理路整然を目指して話を展開してもダメ。内容が自分の興味に関係ない本はすぐ読むのをストップしてしまいます。
かといって、それに内容を迎合させるだけでは伝えたいことが届きません。
なんとか活字離れした学生に、書物を一冊隅から隅まで読破して欲しいと願う今日この頃です。


ある会社の内部資料を見せていただいたのですが、「よい人材を得るために」のところで、荻生徂徠の以下の言葉(徂徠訓)が強く印象に残りました。

一、人の長所を始めより知らんと求むるべからず。人は用いて、始めて、長所の現わるるものなり。
一、人はその長所のみを取らば即ち可なり。短所を知るを要せず。
一、己が好みに合う者のみを用うるなかれ。
一、小過を咎むる用なし、ただ事を大切になさば可なり。
一、用うる上は、その事を十分にぬだぬべし。
一、上にある者、下の者と、才智を争うべからず。
一、人材は、必ず、一癖あるものなり。器材なるが故なり。癖を捨つべからず。
一、かくしてよく用うれば事に適し時に応じる程の人物は必ずこれあり


私が現代文で、大学の研究室に対応できるように書き改めると、こう。

1. 学生の長所を最初っから知ろうとしてはいけない。一緒に研究してはじめていいところが見えてくる。
2. 学生はその長所のみをとればよい。短所を知る必要はない。
3. 自分の好みに合う学生だけをかわいがるな。
4. 学生の小さい失敗を怒る必要はない。ただ研究を大切にすればよい。
5. 研究テーマを与える場合は、実験の采配は学生にゆだねよう。
6. 指導者と学生の知恵の有る無いを比較するのは愚かだ。
7. 学生は必ず一癖あるものだ。彼は個性の強い器だから。癖を捨ててはいけない。
8. 以上をよく考えて、うまくテーマを設定すれば、研究に合致した、時代の流れをよく読む学生は必ずいる(と思う)。


類似した話をしながら、特に名を秘す友人某とスパゲッティを食べてました。