「消化無理 もう漏らすな」(笑)
http://mytown.asahi.com/fukui/news.php?k_id=19000140705240001
敦賀消防署には、漏れたナトリウムにかぶせて空気と遮断し、燃焼反応を抑える「ナトレックス」という粉末ボンベが10本程度配備されているが、消火剤ではない。
いやそんなことはないです。
そういうのを窒息消火と言います。
反応活性な金属の持続した燃焼というのが現時点で消防法の基準に無く、件のナトレックスは検定の消火器とはなりえないんだそうですが、「消火器」ではなくても消火剤ではあります。
「ナトリウムは他の危険物より危険で、最も厳重な取り扱いが必要な物質だ。現在の科学では消火できる方法はない。もう二度と漏れてもらっては困る」
ナトリウムは危険物第3類なので自然発火する可能性が高いのですが、「現在の科学では消火できる方法はない」というのは間違いです。窒息もしくは冷却させればいいだけです。
なお、高温のナトリウムは二酸化炭素を還元してしまうので、二酸化炭素消火器が効きません。
あと、「他の危険物より危険」という表現もヘンです。危険物はそのもののおかれた状況もしくは環境によって、どのような現象で対象物の安全が脅かされるかという因子があり、どれが危険でどれがそうではないというのは比較が難しいのです。
ナトレックス、黄色のボンベでおなじみですね。一本買わなくちゃ。
「もんじゅ」の存在意義はいずれにして、なんか煽られているような感じがします。
叩きやすいのかな。
そして誤字が多すぎ!!消化ではないです消火です*1。
しかし、報道する側もされる側も間違えるんだもんなー。どっちもどっちだ。
http://www.jaea.go.jp/jnc/pnc-news/npuresm/P95/P95122601EE.html
大規模なNaの漏えいによる火災に対しては、窒息消化を前提としており、小規模なものに対しては、可搬型のNa消化剤を使用する。
内臓ハードディスクに似てますね。粉末消化器(笑)。
*1:実際の紙面では「消火」なんですけどね。誰が間違えたんだろ