フチュール、アスベストを無害化 MF工法を開発

もう二年も前のニュースですけど。

 防水工事業者のフチュール(本社=岐阜県多治見市室町12―40―1、寺村一彦社長)は、石綿アスベスト)を無害化する「MF工法」を開発し、今月から本格的な受注活動を開始した。既に民間企業6件からの受注が決まり、自治体などからも問い合わせが寄せられ、高い関心を集めている。


 同社は建築物の防水工事に活用してきた、超高速硬化ポリウレタン樹脂を専用のスプレーマシンで塗布する独自工法(ジェットスプレー工法)の活用範囲を拡大するため、昨年からアスベストの無害化に向けた研究を開始。村瀬平八工学博士(界面科学技術機構代表)を顧問にむかえて共同で開発を進め、今年6月に「MF工法」として完成した(共同で特許出願中)。


 同工法は、アスベストの表面に新開発したMFプライマー(水溶性ポリマー)を霧状に吹きかけ、針状の注入機で内部にも浸透させ、アスベスト表面と内部を凝固させる。これによりアスベストの組織単体をコーティングすると同時にアスベスト組織間の結合も促すことで、空気中への飛散を抑制するとともに、万一、吸入しても人体への影響を無害化する。その後は布状のクロスを貼り付け、最後にウレタンをジェットスプレーで吹き付け塗装して仕上げる。


 工事費用は1平方メートル当たり2万円前後で、1日当たりの作業量は150―200平方メートル程度。従来のアスベスト撤去で必要となっていた時間や、撤去後の産業廃棄物としての処理コストを削減できるとともに、部分処理により施設を使いながらの工事も可能。また、耐火皮膜となっているアスベストを処理した際には、再耐火処理が不要などの利点もあるという。

寝た子を起こすな、って方法ですね。どのくらい重量増加するんでしょう?
焼けばポリマーが燃えて、元のアスベストが出てきます。
「火浣布」って呼ばれたぐらいですから。
石綿を飛ばさず熱溶融させるのは容易ではないので、もっぱら最近では封じ込めみたいです。
http://www.futur.co.jp/eads.htm
石綿はケイ酸塩中に封じ込めてしまう、と。
ダイオキシンと呼ばれるポリクロロジベンゾジオキシン類は減圧加熱により昇華するでしょうから、これをアルカリで潰しているようです*1
真空ポンプ、傷みそうです*2
処理を依頼する側は、実際に処理できているのかどうかはどうでもよくて、施工によって飛散することなく引き取ってもらえて、契約書が切れればあとはどうでもいいんですよね。
処理後の瀬戸物玉は、埋め立て依頼かな。

*1:ダイオキシン 0.5ピコグラム/㎡以下」ってありますけど、なぜ単位が㎡?㎥ならわかりますが、そんなに取れるかな。

*2:これが「別途メンテナンス料」に含まれていると予想します。