キツネ石

やっと道南の重晶石(じゅうしょうせき、barite, BaSO4, orth.)を洗いました。
いっぱいありましたねー。
一番気に入ったのはこれでした。

ガマの中で浮いていた結晶で、すべて結晶面に囲まれているのですが。
キタキツネの顔なんですよ。
キタキツネ型結晶と呼ぶことにしましょう。
風化して、へき開に沿って酸化鉄が入り込み、ちょっと茶色くなっているのもキタキツネちっく。
首の位置に、違う方位の結晶が付いていて、首をかしげたキツネに見えます。


重晶石は硫酸バリウムを成分とする鉱物で、レントゲンの際の造影剤としておなじみですね。
白いウンコが流れねー、っていうあれです。
バリウム塩は毒性が高いものが多いのですが、硫酸バリウムは溶解度が極端に低く、毒性を示しません。
放射線の遮蔽能力としては、原子番号が大きい方が高いですから、硫酸バリウムはもってこいなのです。
さすがに鉛やビスマスの塩は人体には向きません。
最近はなかなか見かけなくなってしまった印画紙の「バライタ」というのもこの鉱物を増白剤兼サイジング剤として用いているところから来ています。
barite のスペイン語名の barita からでしょうか。
だとすれば発音は「バリッタ」なんですけど。


先週の北海道では、道南ではキタキツネを見ることはありませんでしたが、天人峡で一匹、様似で一匹、こっちを向いていました。
もしかすると tett_k2 さんが見たのと同じキツネかもしれません。