マクロ写真撮影装置

ちょっと前まで、いろいろな会社がマクロ写真の撮影装置というものを作っていました。
今はすでにほとんどの会社が生産中止にしてしまいましたが。
理由はいくつかあって、光学設計の進歩により無限補正系の長作動距離顕微鏡対物レンズが使えるようになったのと、小さな CCD を使ったズーム系高倍率撮影レンズが使えるようになったのが、彼らを絶滅させた大きな原因でしょう。
ただし、性能はそれほど悪いものではなく、低倍率の立体物を扱わせたらマクロ写真撮影装置の方がはるかに上だったりします。
しかし、高倍率の像の分解能は今の顕微鏡レンズの方が高性能です。
マクロニッコールは、ミツトヨ Plan-Apo に負けてしまいます。
ちなみに、今のシステムはこんな感じです。
http://www.visionarydigital.com/bigkahunaplus.html
架台関係は変わってないのですが、光源はファイバーものが多く、レンズは長作動距離ズーム、多深度合成が基本です。


オリンパスのマクロ写真撮影システム PMT-35 というのは、こんなものです。
http://zuserver2.star.ucl.ac.uk/~rwesson/esif/om-sif/macrophotogroup/pmt-35.htm
http://www.mir.com.my/rb/photography/hardwares/classics/olympusom1n2/shared/macro/index2.htm
ニコンとは違い、オリンパスの場合は最初から 35mm 版のみです。
システム自体はニコンと類似していますが、35mm 用なのでもうちょっと大雑把な作りです。
もちろん、リーベルキューンミラーが付いてます。


ニコンのマルチフォトは、いまさらですよね。
35mm 用(たぶん最後期型+光ファイバー光源)。
http://www.inhs.uiuc.edu/~kenr/Photos/Multiphot1.jpg
シノゴ(たぶん初期型の絵?)。
http://www.microscopyu.com/museum/multiphot.html
シノゴの新しいタイプ(ボブはすでにばら売りしました)
http://www.photogon.com/cgi-bin/cl.pl?35mmbody&1096400064
新しいタイプは微妙にマイナーチェンジしています。
シャッターレンズマウントとか、ちょっとずつ変わっているのです。


ライツのアリストフォトは途中で架台がガラリと変わりました。
http://www.macrolenses.de/ao_detail.php?AdonsNr=200
http://www.macrolenses.de/ao_detail.php?AdonsNr=210
たぶん、一番新しいのは、この右から2番目のヤツでしょう。
http://web.uvic.ca/ail/overview.html


ツァイスのウルトラフォトは、作りがぜんぜん違います。
http://translate.google.com/translate?u=http%3A%2F%2Fwww%2Elabexchange%2Ecom%2Fgeraete%2Ftechinfomodell%2F08286%2Ehtm&langpair=de%7Cen&hl=de&ie=UTF-8&oe=UTF-8&prev=%2Flanguage_tools
タツムリみたいです。
ものすごく手が込んでいます。


ポラロイド、MP シリーズは、MP-4 が新品同様で安く買えます。
http://cgi.ebay.com/Polaroid-MP4-Copy-Stand-Large-Format-Camera_W0QQitemZ120192808675QQihZ002QQcategoryZ4204QQssPageNameZWDVWQQrdZ1QQcmdZViewItem


で、肝心のレンズは、オリンパスは Zuiko Macro、ニコンは Macro Nikkor、ライツは Photar、ツァイスは Luminar、ポラロイドは Tominon の組レンズを使っていました。
いずれも4−5本の構成です。
この中で、未だに売っているのは Photar だけになってしまいました。


レンズは車で言ったらエンジンです。これが無いと写真になりません。
しかし、高倍率撮影の場合、架台がものすごく重要なのです。
車で言ったら足回りです。
架台を作りこまないと、こういうシステムは組めません。
私は頑丈ででかくて高性能なのが好きなのです。
私の車の足回りは板バネです。