干渉縞

これはなんでせう?
bubble2


これは石鹸の泡です。石鹸濃度が濃いと、界面活性剤成分が相分離を起こすようで、かなり派手な色を見せます。
シャボン玉の泡の色と同じです。


bubble3


膜と光の波長が整数倍の関係にあるとき、入射光と反射光の位相が合致して互いに強めあったり弱めあったりします。この現象を干渉と呼びます。
水晶のヒビ割れが虹色に見えるのも、二枚の比較的平面に近いガラス板を重ねるとニュートンリングが見えるのも、みんなこの「干渉」です。
正確に言うと、ニュートンリングは球面の話で、光学平面に近いものですとリングではなく縞になります。理想平面に近いほど縞の間隔は粗くなります。


で、洗剤液の泡なんですが、成分層の対流と輸送のために、ステージに応じて様々なパターンを描くということに気付きました。
泡を作ると表面張力のために多少は自立しているのですが、1秒するかしないかの間に泡がつながり、形が変わります。
つながった直後は、ほとんど乱流に近い模様を示します。
こんな感じ。変な顔がいっぱい見えます。
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で、これは対流と表面張力により、刻々と変化し、表面層が落ち着いてくると、ファイアパターンに近くなります。
1枚目の写真はそれをトリミングしたものです。
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なかなか派手な色です。


(撮影メモ)
泡は時々刻々と変化するので、強力な光源を用い、かなり絞ってます。
内部の泡は像がよくないので、表面を PF-4 を用いた人間 AF で狙いたかったのですが結局追いつかず、撮りやすい内部を「下手な鉄砲」方式で。
レンズは Macro Nikkor 65mm、四段絞り。