限りなく顕微鏡写真に近い普通の写真

撮影台をさらに硬くしました。
これ以上ガチガチにすると、フットワークが悪くなっちゃうんですが、使い勝手の様子を見ながら。
この間のプレダイシングウエハです。どうもこれはテストパターンみたいですね。
これできちんと描画ができることをチェックするのかな?
これが1パターン。左右約 8mm です。
pattern
おかしなパターンでしょ?
しかも描画が粗すぎるんだな。


一番右上を Ultra Micro Nikkor 28mm で撮影するとこうなります。
pattern2


以前購入して、「使い物にならん」と書いた Carl Zeiss S-Planar 25mm マイクロリソグラフィ用だとこうなります。
S_pla
かなりやる気がないのは気のせいではありません。
青や黄色に色が滲むのは軸上の色収差です。
光の波長によって焦点位置が異なるために起こる現象です。
こうやって見ると、色収差はすごいけど、かなり解像力はありそうですね。
このレンズ、405 nm の波長の単色光で使うと 1000 本/mm 以上分けるらしいです。
ただ、白黒じゃ SEM と変わらないし、SEM の方がはるかに深度が稼げるので、このレンズは当然の如く防湿庫の肥やしになったのでした。
Ultra Micro Nikkor がそれなりに色消しになっているのにびっくりしたのはそういう理由です。なぜ?


ちなみに、光よりも電子ビームによる描画の方がはるかに細かいので、レチクル(フォトマスク)の主流は現在では電子ビームで書くようです。
これは 1μm対応EB描画テストターゲットを UMN28/1.8 で撮影したものなんですが
electron_beam_pattern
ちっとも解像していません orz
幅 4μの線は太さがはっきりわかります。2μは存在こそわかりますが、ピクセルが粗すぎて、判定困難。
こいつで最終セッティングを詰めましょう。


空中像をそのまま直の焦点で結像せず、二次拡大して、分解能とピクセルサイズをぴったりに合わせればいいのかな、と考えたのですが、
それ、何て顕微鏡写真?
っていう感じがします。
いずれにせよ、二次の結像系で少し遊んでみましょう。
虫の目レンズも使いたいですし。