ふわふわ

構造は出せないけど、ある種のカルボン酸です。
carboxylic_acid
酸クロリドの瓶を開けておくとゆっくりと蒸発し、空気中の水分と反応してゆっくりとカルボン酸になり、これが晶出します。
CVD みたいなものです。
カルボン酸は水素結合で会合体(普通は二量体)を作りやすく、分子間の相互作用がとても強くて、こういったフワフワの針状結晶を作ることがよくあります。
針状結晶のアスペクト比をみると、断然カルボン酸やアルコールといった水素結合ものの結晶が大きくなる傾向があります。


途中で何度も何度も分岐して、見飽きません。シュロの葉のよう。


しかしですね、こういう結晶って、はかり取ってもほとんど重さがないのです。綿みたいなもので。
で、電子天秤でフワフワしているのを秤量していて、後ろを人が通り、飛んでいっちゃうんですよね。
こいつはさらに最悪。フワフワしすぎてつかみどころがありません。
そっとつかんでもみんなつぶれちゃう。
すごく細い針状結晶集合体の撮影には難儀します。


(Macro Nikkor 65mm/Multiphot/D3)