シーラカンス柄のカレー皿

こんなのです。
dish


中に入っているのは、ナショナルのクロスゲンコ。
直径 13mm のステンレス丸棒を三本、直交固定させる金具です。


先週は学生さんがこれで悩んでいました。
よく見るとわかるんですが、このクロスゲンコって鏡像があります。
片方をAタイプ、もう片方をBタイプといい、互いに鏡面対称の関係にありますが、異なるものです。
実験室でステンレス管を切って実験台の上に格子を作ってアングルを組む際、この二種の鏡像を考えて組まないと、美しく組むことができません。
普通のゲンコでもそうなんですが、必ず鏡像があるんです。
で、組みますよね。
慣れると理詰めで、「こっちがAタイプだからこっちは当然エナンチオマーのBタイプになるよなあ」ってホイホイ組めます。
対称操作が頭に入っていれば、一つのモデルから並進、回転、鏡映、反転の操作をするとどっちになるか、すぐにわかります。
ところが学生さんはそうもいかなくて、さんざん試行錯誤していました。
いいことなんだけど、観察力と群に対する理解がなさ過ぎる!


すると横を通った別の学生さんが「チョー簡単じゃん?何悩んでんの?」ってちょっかいを出します。
「お前もやってみ?」と私。
実際にやらせると、口ほどにもないのでした。
っていうくらい、このナショナルのクロスゲンコは組みづらいんです。パズルですよこれ。