アセトアセトアニリド

TCI-A0046。視野最大幅 6mm。クロスニコル。


融液の温度を下げていくと、ある温度から結晶相の構造が変わります。片方は単斜。
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単斜の相は、基盤に引きずられて少しずつ曲がりながら、平行連晶を作っていくのがよく見えます。
成長はこの視野ではものの3分で終わってしまいますが、成長のさまを見ていくのは、やはり楽しいものです。
acetoacetanilide_1


融液結晶化の面白さは、2枚目に出ているような、わずかずつ方位のずれた連晶のレターデーショングラディエントなんでしょうね。
視野は完全に平面なんですが、疑似立体を宿すのです。
小さいものの中に、自然の繰り返しパターンが出て、ゆらぎが、カオスが、フラクタルが出てきます。


撮ってみると、秋山氏のセンスの良さがはっきりとわかります。