どうも、「JAXA なんか必要ない」って言う政治家がいるみたいなんですが、無茶苦茶いっとるなぁと思います。


宇宙・軍事の技術は、とにかくハイスペックで、高信頼性でなければなりません。
これは相反する要求なんですね。
ハイスペックものは、開発したてホヤホヤが多く、まだ量産体制なんて夢のまた夢。
信頼性を高めるには、何度も使用して、技術を練って枯らさなければなりません。
でも、出来立てホヤホヤの技術や材料は、研究開発して使用するまでにべらぼうにお金がかかる。
だから、宇宙モノや軍事モノなどの、高コストでもかまわない用途に叩き込んで、実機試験するんです。
ここで得られたノウハウをもとに、コストが下がります。
量産すればさらに下がります。


宇宙技術は、ウルトラハイスペックの叩き台として必要なんです。
新技術を練って、枯らす練習代を誰が持つかって話なんです。
企業はそんな海のものとも山のものとも知れない技術には、腰が引けてしまって投資できません。
だから国が出すんです。
放射線素子、耐熱ファインセラミックス繊維の技術は、そうやってやっと民生に下りてきたものです。
コストを食う技術のブレイクスルーってのは、国の梃子が入らなければやってきません。


ちなみに、私は NASDA のころからあこがれがあります。
携帯電話のストラップは、昔は NASDA のものでしたし、今でも JAXA の青いものです。
JAXA の研究の手伝いができたのは、嬉しかったな。
宇宙ってのは、自然を愛する人が誰でも夢見る、見果てぬ未来なんです。
それがわからない政治家は、端から辞めてしまえ。