煙水晶

tanakami_sq
煙水晶(smoky quartz) SiO2, trig., P3121
山梨県甲府市黒平
東京大学総合研究博物館蔵(登録番号 40245)
結晶長 : 8.8 cm
Nikon Micro Nikkor 60mm F2.8G ED/Nikon D3


昇仙峡の奥、甲府市黒平は花崗岩が多く、花崗岩の固まりそこねであるペグマタイトが多い。
こういう花崗岩の隙間に、しばしば水晶が見られる。

昇仙峡の奇観も、花崗岩に基づくもの。
昇仙峡ではブラジルの紫水晶、無色の水晶が売店に多く並んでいるが、甲府で産する水晶は無色水晶〜煙水晶が多い。
この水晶を原料として甲府の水晶加工産業が興り、宝飾、人工水晶などの分野に展開した。
今はあまり人工水晶は甲府ではやっていないらしいんだけど、精密加工の技術はそのまま定着している。


甲府の水晶は、黒平町向山(集落の川向こうの小山)、小尾八幡山御岳神社周辺、水晶峠、乙女鉱山などのものがよく知られている。
小さな産地なら無数にある。