東北大学理学部と東北大学自然史標本館
研究の打ち合わせで、東北大理学部のN先生のところに。
たいへん気さくで学術に対して真摯な先生で、とても勉強になりました。
おたずねのサンプルも提供してきました。ウチの試料がお役に立ってよかったです。
ちょうど時間が出来ましたので、先生に研究室と自然史標本館を案内していただきました。
当然、博物館バックヤードは通常原則非公開です。今回は研究の打ち合わせに伴うお計らいで、特別に入れてもらいました。
貴重な機会を与えてくださり、誠にありがとうございました。
乙女の日本式双晶(瀧本標本)。
ここには、神津先生、瀧本先生の標本の大部分があります。
一部、地調から移ってきた、高標本もあります。高標本の大部分は九州大にあります。
日本三大古典鉱物コレクションの一つですね。
神津標本の一部
樽前だから、火山噴出物の灰長石でしょう
使用厳禁、使用厳禁、使用厳禁・・・。
瀧本標本の一部
以前、瀧本先生が、「大地震が来たら、荒川の針式三角黄銅鉱だけは持って逃げ出す」と書かれておりました。
東北の鉱山、足尾銅山の標本が充実しています。
名物、尾太鉱山の菱マンガン鉱の被覆した水晶。
特に色がいいですね。
「おったこーざん」・・・。いひひ*1。
足尾の黄銅鉱。ぬべーっと貼り付いたような結晶はよく見るんですが、エッジのきっちり立った美しい結晶標本でした。
なかなか足尾のこういう黄銅鉱は珍しいですよね。
猫啼(石川町)のユークセン石。これは以前、秋月先生が写真を撮られて、自然史の機関紙に書かれていたような記憶があります。
このあたりが、日本の原爆開発の原料になったんですよね。
終戦時の、サマルスキー石とかユークセン石の貯鉱は、GHQが持ってっちゃったという話を聞きました。
数百キロの貯鉱があったそうです。よく集めましたねそんなに。
外国の大学や博物館によくある、標本陳列棚。
埃かぶってますが、いつかまた日の目を見ることもあるでしょう。
上は空ですが、引き出しの中には素晴らしい標本が詰まっております。
クランツ結晶模型
これ、いつも欲しいなーって思うんです。
型取りしようかしら。
ユーセントリックのゴニオヘッドが付いた測角儀
形態結晶学にはなくてはならないものです。たぶんドイツ製。
ライツウェッツラーのユニバーサルステージ
ユニバーサルステージヲタクのオレとしては見逃せませんね!
*1:「おっぷこうざん」なんですが、読みづらいですよね。