ウランを探しに

放射性鉱物を探しに、茨城の北まで。
ご一緒させていただくのは、伊藤さん&高橋さん、スペシャルゲストは、KEK の黒猫先生ご夫妻です。
目的は、ペグマタイトの珪長石掘り場の廃石に混じって棄てられている放射性鉱物。特に含ウラン・トリウムフェルグソン石、褐簾石です。
有名産地だからいまさら紹介するまでもないところ。


杉林の木漏れ日のなかを散策。
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打ち合わせも入念。伊藤さんが「遠足のしおり」(専門的)をご用意して下さいました。
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線量計を片手に、杉林の中を丹念にサーベイしていきます。地雷探査のよう。
見ているのは、ウランの娘、孫の出すγです。
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↑軍用のサーベイメータで丹念にベタ足でスキャンしている伊藤さん。


「黒猫先生!滑ってます!落ちます!」
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ここでは、高橋さんのみ当たり。みんな何も採れず。


場所変えて、もうちょっと当たりのきそうなところに。
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バックグラウンドの線量が高くて、苦戦します。
ペグマタイトの崩落土砂やズリに、そこそこの放射能の粒の細かい放射性ジルコンや褐簾石が多めに混じっていて、そこにもっと比放射能の強いフェルグソン石のかけらがちらほらしている感じ。
土壌の隙間には、ラドンガスがかなりたまっています。このラドンがけっこう放射能が高めで、ほじくると簡単に 0.3-0.4μSv/h ぐらいの土壌表面線量になりますが、放置するとゆっくりと線量値が落ちてきます。これは難しい。


線量の高めのところを見つけました。ちょっと掘ると 1.0 μSv/hぐらいあります。
「この子かな?」
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ご夫婦で仲良く強放射性鉱物探し。拾い出した!これだ!
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フェルグソン石を見つけて喜び満面の黒猫先生。やっぱり鉱物採集で目的物をゲットできたときは、嬉しいものですよね。
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というわけで、楽しい一日でした。
かまってくれた皆様、ありがとうございました。
ねぼすけさんは寒い杉林の日陰で、珈琲をいれて振舞っていました。ありがとね。