グラブス触媒第一世代

オレフィンメタセシス触媒としてよく知られた、グラブス触媒です。
第一世代(ベンジリデンビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ジクロロルテニウム)。

うにゃー。
Grubbs_complex_1st_generation_3


赤色繊維状結晶(ジクロロメタンより再結晶)。
なかなかいい結晶ができませんねえ。
最初の報告で Grubbs がベンジリデン錯体ではなく、4-ハロベンジリデン錯体の結晶構造を出してきたのは、どうもこいつの単結晶の作りづらさに由来すると思われます。
ゆるゆると酸素や湿気と反応して褐色になるので、再結晶した後によく洗わないと、毛の奥が茶色になってしまいます。
まあ、色が付いたからといって、副反応が起こったりするわけじゃないんですけどね。


この、紫がかったピンク色が、新鮮な第一世代グラブス触媒の色です。