ニコンの有限系金属/工業顕微鏡用 CF 対物レンズ系譜

ちょいメモ。コンプリートなんかしない。するはずないよ!


金属/工業用の旧 CF 対物系(210 mm 鏡筒長、同焦点距離 45 mm)。明視野(同軸落斜、Epi)照明観察用。
ニコンはどうも、CF M Plan と、後に投入した (NCF?) M Plan を同時にカタログ上に乗せていた時期があったようで、CF→設計変更→NCF になっていないように思える。もしかすると NCF という概念がないかもしれない。


① CF M Plan Achromat(普通の作動距離)*1

↑すべり止めは基本ローレット。M Plan 1.5x は後の投入らしく、すべり止めが2段ブロック*2。M Plan 1.5x はカタログにはポーラライザが入ってるとは書いてないけれども、この写真のレンズには入っているので、どうもあとでカタログには無い設計変更があった模様。
↑これにさらに DIC 対物が 5x, 10x, 20x, 40x, 100x にあるが、ほぼ設計は同等。
↑古いカタログには、MPlan 2.5x の同焦点距離 69.5、作動距離 28.2mm とあります。


② CF M Plan Achromat LWD & ELWD(長作動距離)

↑すべり止めは基本的にローレットで彫り文字だが、最後に投入されたらしい 100x ELWD はすべり止めが2段ブロック。


③ CF M Plan Achromat SLWD(超長作動距離)

↑後にカタログに入ったレンズ。SLWD 10x, 20x, 40x のすべり止めは1段ブロック、100x は2段ブロックで、文字はスクリーン印刷。この文字が実によく剥げる。


④ 油浸金属対物、M Plan 100 oil。


⑤ 光学ディスク検査用(ポリカとポリメタクリル酸メチル補正)CF M Plan。

↑すっごいレアだけどヤフオクに出てる。しかし買う人はいないと思われ。
↑生産時期によって、ローレットのとブロックのと2種類ある。


⑥ CF M Plan Apo 5本


⑦ CF M Fluor および偏光用 PM Fluor

↑すっごい珍しいレンズ。見たことない。


⑧ BD Plan (CF Bright Field / Dark Field Plan Achromat)

↑同じ BD Plan でも、途中で設計の変更がある。例えば BD 20x では最低2つの設計を確認している。
↑ BD Plan 100x の焦点距離はカタログの誤記の模様。本当は f = 2.13 mm かな。
↑これにさらに DIC 対物が 5x, 10x, 20x, 40x, 50x, 100x にあるが、ほぼ設計は同等。
↑たまに、「ED Plan」と銘の入った BD 対物が出てくるけど、ほぼ同様のものと思われ。
↑すべり止めは基本的にローレット。


⑨ BD Plan Apo (CF Bright Field / Dark Field Plan Apochromat)

↑すべり止めはブロック。


DI, MI, TI のような干渉系は略。

*1:ただし、M Plan 1x, 1.5x, 2.5x は同焦点距離がはるかに長い

*2:カタログスペックの WD はどうも誤植らしい