ちょっといかがわしい化学談義

この写真で思い出したのだが、有機合成で使う t-BuOK(カリウム tert-ブトキシド)を、実験室でよく「かりぶと」と冗談まじりに説明していたのだが、ある日、とある女子学生がディスカッションで
「カリブトと○○○を反応させて・・・」
と説明したのにはとても笑わせてもらった。
いや、笑い事じゃないだろう。
ごめんなさい。


別の女子学生は、TS 15/25 のオスのストッパー(スリ栓)のことを「オスリセン」って言ってるし・・・。
いや、そこにダクテンはいらないぞと。
ちなみにこれはオレが教えたのではなく、彼女が創意工夫して作った単語だ。
似ているけど意味はかなり違うので、それは「オスのスリセン」って言いなさい。


たまに質問されて返事に窮するのだが、以下のような質問がある。


「なんで、「オスズリ」と「メスズリ」って言うんですか?」


するとオレが、こう答えざるを得ない。


「いや、古今東西を問わず、入れる方がオス入れられる方がメスなんだよ。ネジも同じだろ。」


だいたい返ってくるのはこの台詞だ。


「それってセクハラですぅ」


どう答えればいいんだろうか。
英語でも male と female なんだけどね。


それと、結晶屋はよく、三斜晶系(triclinic)のことを「トリクリ」っていうけど、これもなんかちょっと・・・なんだよね。
繰り返して言わないでくれ、頼む。

引用、被引用

某化学者の論文発表をちょこちょこと調べていたのだが、仕事のモチーフになっている他人の研究の引用がほとんどされていないという事実に腹を立てる。
そりゃ、ちょっとまずいんじゃないかい。


過去の正当な仕事をすべて評価して、その上に積んでいくのが学問だろ。
剽窃といわれても仕方ないぞ。
たとえ、モチーフが他人の仕事に刺激を受けたとしても、自分がその上に研究を重ねて行く限り、他人との違いは出てくるはず。
研究内容を盗んだわけではないのだから。


レフェリーが見逃しちゃうと、この種の論文は通っちゃうんだよね。

必殺技

エバポ蒸留。だって、蒸留装置組むのが、めんどくさいんだもん。
モノも1kgあるしね。
また「野蛮人」といわれそうだな。


例の「一家に一枚周期表」のオリジナルを入手。
嬉しいぞ。
周期表  自然も暮らしもすべて元素記号で書かれている」の倒置法は、お世辞にもわかりやすいとは言えない。
Gerest の周期表より、使用例が適切なのはいいところだ。


周期表ネタもう一つ。
この間の中国語周期表が、パソコンのデスクトップの壁紙になった。
http://www.kagakudojin.co.jp/special/kabegami/
Tシャツは2千円。
http://www.kagakudojin.co.jp/mokuroku/cat_190.html


ディスプレイの壁紙なら、電子構造までとは言わないが原子量を載せてくれ。


なお、中国語の周期表に目を付けたのは化学同人が初めてというわけではない。
東京化成はもう15年以上前に、カタログの最後のページに中国語の周期表を載せたことがあった。


ちなみに化学同人では、「一家に一枚周期表」が千円(A1)で買える。高いぞ。http://www.kagakudojin.co.jp/special/s_poster/index.html
追記)A2 判は返信用封筒と切手を送ればタダでもらえるらしい。