本
「風の耳たぶ」灰谷健次郎
- 作者: 灰谷健次郎,坪谷令子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2003/12/25
- メディア: 文庫
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妻の不治の病を抱えた老夫婦が、死に場所を求めてあてのない旅に出るという、重いが穏やかな内容の小説。
夫婦とは、老いとはなにか、ということを、真っ正面のちょっと斜めぐらいのところから向き合わせてくれる。
浜辺祐一の「こちら救命センター」に、こんな話があったのを思い出した。
ガンで余命幾ばくもない老人が、農薬を飲んで自殺を図ったところで救命センターに担ぎ込まれた。農薬は有機リン系で処置できるが、末期の胃ガンは処置のしようがない。家族もいない。救命センターの手当てにより一命を取り留めるが、二ヶ月後、その「人生の大先輩」は末期ガンの苦しみの中で、一人息を引き取る。はたして救急センターの行為は、正しかったのだろうか?
- 作者: 浜辺祐一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1992/08/01
- メディア: 文庫
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年寄りの自殺はよっぽどの事情なのでなかなか止められない。
若い世代の自殺がそうではないとは言わないが、最低限まわりに気を遣って欲しい。
アーケードをトラックで暴走するような真似はやめて欲しいね。
学会の開始時間ごろの、電車への飛び込み自殺も勘弁してくれ。
人の生は、死と隣り合っている。だからこそ生きていることに価値があり、世代を引き継ぐ意味があるのだろう。
- 作者: 江国滋
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/12
- メディア: 単行本
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オレはまだ、したいことがいくらでも残っている。自殺はまだ早い。