今年度末までの石採り目標

今年度は仕事が山積みなので、もうあまり山に行けそうにない気がします。
あとは、ちょこちょこと地元をまわるだけになるでしょう。
すこし悲しいです。
とはいっても、車で一時間以内の場所で、見てみたい場所はいくらでもあるのですが。
ペグマタイトの多い花崗岩体の沢も一つ一つ遡行してみたいし、スカルンのコンタクト追っかけもしたいし、苦手な高圧生成の鉱物も勉強したいし。
文献も地図も用意してあるのに、時間がなくて行けない場所が多すぎます。
山をうろうろしていると、一期一会というか、「もう二度とここにはこないだろう」という場所が多くありますが、よく考えれば、来れただけで幸せですね。
一度も行けない場所もいくらでもあります。
まあ、これはしょうがないです。
人生は短く、日本は広い。
日本のすべての山河をまわることはできません。


今年度の目標としては、あと2つぐらい、採集して気分のよくなる産地を発見したいです。
小さくてもいいから露頭でガマが開き、ほじれるのがいいです。
私は土砂を掘り返すのが大の苦手で、小さくてもいいからガマの中で結晶が立っている状態を確認しないと、ストレスが解消されません
それと、収穫物のサイズや美しさに振り回されないように気をつけなければならないと考えています。
小さな小さな石に潜んだ、自然の理を見出して、それをじっくり楽しめるような姿勢に切り替えたいです。
それと、いくつか珍しい鉱物や奇妙な現象を見つけているので、これを自分なりにきちんとしたデータにまとめたいですね。マシンタイムのゆとりがあったら。
比較的知られている鉱物でも、自分で回折データを取ると、文献とは違ったデータが得られることも多いです。
最近は回折計の進歩で、いままで手も足も出なかった長周期構造とか、超格子とかが比較的容易に見えてくるようになりました*1
このあたりの再考察もしてみたいです。

*1:回折実験でも、単結晶と粉末ではデータの密度が違います。リートベルト法という技もありますが。最近は二次元の高感度検出器が全盛なので、これを使って層間をよく見ると、4軸では捉えきれなかった長周期が見えることがあります。サンプル結晶も 0.1 mm 以下でも大丈夫。