マンガ
尾瀬あきら「オンサイト!」一巻を買って読みました。
岩登りの話です。好きだな、こういうの。
- 作者: 尾瀬あきら
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/08/23
- メディア: コミック
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気になったのは、岩の描写です。
岩の質がわかるような絵が要所に欲しかったです。岩登りの話ですから。
きっと、岩石が描き分けられるようになると、絵にリアルさがすごく出るでしょう。
ドロミテを描くのに、花崗岩の岩の資料を使ったら、違和感があるはずです。
丁寧な絵が売りの著者ですので、がんばって。
人工登攀でもフリーでもボルダリングでも、登攀ルートの困難さと地質には密接な関係があります。
岩石や節理、層理の有無、方向などです*1。
これにホールドの質や密度がすごく影響を受けます。
トラクションもまったく違います。
石を探していると、車から露頭を見て、岩石種がおぼろげに見当がつきます*2。
岩石種に独特の色、風化の仕方、堆積の癖、節理の癖があるからです。
粘板岩と花崗岩を見間違えることはまずありません。
そのぐらい違うのです。
でも、そこらへんは話の本質には何も関係ありませんし、表現が難しいので、やはりないものねだりなのでしょう。
いろいろなマンガに岩や石が出てきますが、ほとんどが想像上の「岩」で、質感にはたいへん乏しいものが多いです。
木には注意を払う人がいて、針葉樹と広葉樹を見事に描き分けている人もいるんですが、岩に気を使う人があまりいないのは少し残念に思います。