渋川の駅前のホテルがこれじゃあな

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051127it04.htm?from=top


県がチェックしていても見抜けないんだろうか?

建築確認は群馬県が担当。県は偽装を見抜けなかった理由について「書面上、点検のポイントとなる数値に矛盾はなかったため」としている。

はたして、チェックする意味があるんだろうか?
チェックする機関をチェックする機構がないと難しいのだろうか?
ザルだなあ。


この偽装問題は、水雷艇「友鶴」事件*1を彷彿させる。
図面引きの信念に欠けているのでしょう。
IUCr の checkCIF *2みたいに、建造物の設計のデータを送り込むと、計算して合否を判定してくれる国の機関があるといいのかな、とも思った。有限要素法による計算までさせたいと考えるのは無いものねだりか。


友鶴事件に関しては JST*3 の「失敗百選」が詳しい。
http://shippai.jst.go.jp/fkd/Search?fn=1&dt=4&op=0&so=0&st=2&pg=8


IUCr の CheckCIF はこれ。
このページを見るだけでガクガクブルブル。
ここに結晶構造のデータをアップロードさせて、矛盾や不備が無いかを計算させる。
http://checkcif.iucr.org/
逆に、アラート A-C が皆無だと、ダンジョンクリアみたいで気分がいい。

*1:1934年、演習中の水雷艇「友鶴」が帰港中に転覆し、98人の乗員が死亡した事件。用兵側の過大な要求を呑むあまり、ほとんどといっていいほど復元力(船が傾いても戻ろうとする力)の無い船の図面を引いてしまったKFという設計者に問題があるらしい。そのため、彼が図面を引いた船はその後総点検と補強を受けた。

*2:結晶構造の間違いをチェックする厳しいチェックプログラム。これに通らないとほとんどの雑誌に投稿できない。国際結晶連合という組織がやっている。

*3:科学技術振興機構(JST)は、機構上では、理研宇宙航空研究開発機構(JAXA)と同系列。大事にしてね。