有機化合物の命名を再勉強。
今まで、ナフタレン環が二つ、炭素単結合で連結しているものを「ビナフチル」だと信じて疑わなかったのだが、「ビナフタレン」もありらしい。 
BINAP は 2,2'-bis(diphenylphosphino)-1,1'-binaphthalene でも大丈夫。
もちろん 2,2'-bis(diphenylphosphino)-1,1'-binaphthyl でも。
ただしこれは IUPAC の話で、CAS では前者しか認められない。
うーむ、規約が年をおって変わっているのでわかりづらい。
これ、昔は「ビナフチル」しか認められなかったんだよねえ。
不斉結晶化の論文にもでかでかと書いてある。「ビナフチル」と。
Chiral Symmetry Breaking in Stirred Crystallization of 1, 1’-Binaphthyl Melt, DK Kondepudi, J. Laudadio, K. Asakura, J. Am. Chem. Soc., 121, 1448 (1999).


「偏頭痛」が過ちで、「片頭痛」が正解のようなものか。


もちろん言葉の規約は人が作り出して平らに均すもので、それが実際に使っている人に受け入れられるかどうかは別の話。
「オレは IUPAC のやり方は気にくわねえから従わん」という姿勢もありだが、論文投稿のときに大いにもめる。