朝、学生に教える英語の資料にまったく目を通してもいないことに気づく。
慌てていくつか単語を調べる。
今日はなぜか鉱物が多い。
fool's gold (pyrite) が誰も訳せてない。
そもそも誰も黄鉄鉱を見たことが無いのだ。
宿題で、夏休みの間に黄鉄鉱を探して提出するよう指示するかな。


学生の実験指導。
収率、わる!なぜ?
マジックだ。買ったほうが安いか?
実験を端から端までチェックしてうるさく言う時間が無いのが残念。
雑さが積分されているのだろう。
五人の学生すべてが、「試薬ビンはラベルを包むようにつかむ*1」という常識中の常識を知らないのに唖然とする。
冗談のようなほんとの話。
教育的指導。
よくそれで今まで実験してきたな。
とりあえずものすごく簡単な実験書を渡す。
「文句を言わずに端から端まで読むように。必要のある本は完読しなければならない。論文もはしょって読まないように。」ときつくお達しを出す。
ところが、大学の研究室向けのまともな化学の実験書ってないんだよねえ。
ネタが古いんだな。いまどきゴム栓とダブルキャピラリで減圧蒸留するわけないでしょ。
実験から20年も離れた年寄りに実験書を書かせるより、バリバリに実験をしている若手に書かせたほうがいいと思うのはオレだけだろうか。


ガラス器具の山を処理。使えるものは洗浄。
小さなロートが引き出し一杯になった。こんなにいらない。
直せるものは細工して修理しようと試みるが、落ち着かず、失敗ばかり。
ガラス器具を放り投げる。
学生がびっくりする。


懇親会に出席するが、体調不良のため酒が飲めない。
そういえば、今日は飲み物だけしか摂ってなかったな。
先輩の教授に、「また家に遊びに来てください」と誘われる。ありがたいことだ。
今後の研究室運営についてどうあるべきかを語り合う。
学生の平均気力がどんどん低下している事態にどう対応したらいいのだろうか。


仕事場に戻り、実験台の掃除。
結晶化もうまく行ってる。けど、回折計の順番が回ってこないんだよね。


明日は書き物に専念しよう。
今日は何一つとして行動が実を結ばなかった。
明日は今日よりうまく行くといいな。

*1:逆に持つと、ビンの試薬を容器に注ぎ終わったとき、ラベルに試薬がたれるから。