巨神兵降臨
「やっかいな物を持ち込みおって」
「ミト ここを見ろ」
「光っとる!まるで生きとるようだ!」
「ユパ様 これは…」
「旅の途中で不吉な噂を聞いた。
浅草の倉庫に眠っていた旧世界の怪物が掘り出されたというのだ。」
「旧世界の怪物?」
「巨神兵だ」
「巨神兵! あの火の7日間オークションでレンズマニアを狂喜させたという。こいつが…」
「巨神兵は すべて化石となったはずだった。
だが 倉庫で15年も眠り続けていたやつがいたのだ。」
「順調か?」
「上体はほぼ固まりました。」
「まったく、見れば見るほどかわいい化け物だぜ おめえは。
貧乏研究者のオレですら、久しく錆び付いてた野心がうずいてくらぁ。」
(↑Macro Nikkor 65mm, Multiphot, D3)
「ケッ! 笑ってやがる。
てめえなんざ、この世の終わりまで倉庫で眠ってりゃよかったんだぃ。」
「あなたたちだって小額の給料をもらうでしょ
そのサイフを誰がきれいに(すっからかんに)していると思うの?
諭吉も樋口もやっとの思いで貯めたのを
レンズ沼の玉たちがきれいにしてくれてるのよ
巨神兵なんか掘り起こすからいけないのよ!」
「巨神兵は滅びん!何度でもよみがえるさ!それがマクロマニアの夢だからだ!」