UMNその後

さらに検討。開放近くはやはりちょっと軸上色収差が出ますね。
軸上および倍率の色収差について、良好な結果を与えるのは f = 4-8 の範囲です。
Luminar 25mm 橙点よりよほど解像できてますね。
絞った時点での色収差補正は、Luminar も Ultra Micro Nikkor も、並です。
それと、色の出がちょっと悪いです。特に緑。
プリンちゃんと比べちゃダメって話もあり。


不本意に相場を上げると申し訳ないので、日記の一部を書き換えました。
このレンズを可視領域全域で、超高解像になると思わないほうがいいですよ。
私の実用基準から見たこのレンズの能力査定は、5−8万円。これ以上出したらコレクターズ価格です。
それと、徹夜続きで寝ぼけていたので、Photar 12.5mm と Photar 25mm の写真を挿しまちがえました。ごめんなさい。


10倍領域で、Componon 28mm, UMN 28mm F1.8(最初期)、Luminar オレンジドット、Photar 25mm を比べてみました。
解像度は、
Luminar, Componon < Photar < UMN
という結果になりました。
値段はぜんぜん違います。
Componon 0.5諭吉、UMN10諭吉、Luminar6諭吉、Photar3諭吉が昨今の相場です。
コストパフォーマンスの高い高倍率画像を求めるなら、Leitz Photar 25mm ですよ。ホントです。
Photar は性能いいですよ。きれいにボケるんです。
で、わずかな解像度の違いを求めるなら、UMN を高いお金を出して買う、ということになります。
しかし、この差を出せるぐらいがっちりしたステージを組んで、フレーミングできる人はなかなかいません。
写真撮影台に30諭吉以上かける気合のある人になら、このレンズの性能がわかるかと思います。
それと、UMN は非常にコントラストの高いレンズです。これは Photar よりもはるかに優れています。


UMN は確かに素晴らしく、最高峰の画質を示すレンズでした。
日本の半導体黎明期を支え、多くの IC のパターン原版を焼き付けたレンズです。
こんなレンズを世の中に送り出し、技術を支えた日本光学には感嘆します。


こんなレンズがあったこと、わすれないでください。