豊羽鉱山

Mineralogical Journal の論文を読む。

J. Yajima, E. Ohta, and Y. Kanazawa, Mineral. J., 15, 222 (1991).


稀産鉱物が多い。
著名なのは豊羽鉱 toyohaite Ag2FeSn3S8 なのだが、インジウム、銀、スズなどを含んだ複硫化物が多種存在するようだ。
よく分析すれば、新鉱物の宝庫だろう。
研摩して反射顕微鏡と EPMA のお世話にならないとわからないようだが。


以前誰かから聞いたのだが、鉱床下部はまだ鉱脈は優勢らしいのだが、地熱が高く、坑内温度が100度を超えてしまって開発できないらしい。
その温度じゃ火薬を使うのが大変だろう。
吉村昭「高熱隨道」並みですね。


広域調査「定山渓」をはじめとして、探鉱に探鉱を重ねた地域なので、地表近くで新しい鉱脈を探すのは難しそうだが、いつの日かまた復活することを切に望む。
インジウムの面白い使い道が新たに見つかって、数十ー数百年後に再開発するかもね。


参考


http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20050210010032761.asp