深夜ドライブして、産地に向かう。
朝もやのなか、行動開始。

地質は片岩ばかり。石英脈が多い。
目標とするのは、川沿いの洞窟。
この洞窟は岩盤から水が滲み出し、この水が岩石中の可溶イオンを溶かし出し、鉱物を作り出している。
現在進行形で生成するのがよいところ。ほっておけばまた生える。
白い苔、鍾乳状、樹枝状に鉱物が生成し、これはほとんどがマグネシウムもしくはカルシウムの炭酸塩だということがわかっている。
結晶水が含まれているものがほとんど。

水酸化物イオン結晶水を持たない鉱物である菱苦土石や霰石は少ない。
地味だが、珍しいものがあり、きちんとした結晶が確認できるものも見つかる。
以前来たときには、微量のニッケルを含む緑色のものがあり*1、このニッケルがどういう形で含まれているのかを調べるのが今回の目的。たぶんほんの少量だけ固溶体として置換しているんだろうけど。
しかし、今回は緑色のものが無かった。
10年前とは地下水の流れが変わったのかな。
次の10年後に期待しよう。


マタタビの実が大きく育っている。虫こぶのもの、そうでないもの。
カミさんのおみやげに持って帰る。


ちょっと離れた別産地(ここも以前炭酸塩鉱物が見つかった)に行くが、その後の開発により地形が豹変し、全く何も見出せない。
小さな小さなキノコの幼菌に朝露が付着し、キラキラしてとても美しい。

この間、穴の中のガマの水晶にヒカリゴケが生え、とてもきれいだったのを思い出す。


石採りはここでやめて、女友達に連絡し、迎えに行く。
車を停める場所がないのに苦労する。


話をしながらしばらくドライブし、母校に行ってみる。
ぐるぐる散歩。懐かしい。
ご飯を食べる。


場所を間違えたりしながら、同窓会会場に行くが、もう始まっているし。
そんなスケジュール聞いてないぞ。
責任者出てこい。
懐かしい後輩や先輩と話をしたり、マスのクレームを出して時間が過ぎる。
頼まれていたので、祝辞。


車で友人の家に戻り、飲んだくれに行く。
議題は仕事と家庭の話。楽しい。
恋愛は、男と女の性差によってかなりの温度差が生じるらしい。恋愛中はゼーベック効果*2のように、この温度差をもとに行動しているのだが、終わるとこの差は軋轢のもとになるようだ。


車で酔いを醒まし、しばらくドライブ。
くたれびた。

*1:ニッケル分析といったら、まずジメチルグリオキシム。定量、定性ともに使え、わかりやすく鋭敏で、妨害元素が少ない。いつもこんな感じで定性ができればいいのに。

*2:n-p半導体接合に温度差を与えると起電力を生じる現象。これを逆に利用したのがペルチェ素子