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熱が下がらん。インフルエンザか?
病院に行くタイミングを逃した。
X線の処理に行かんと。
→熱があるけど構造を解く。
回折データを収集したら、可及的速やかに構造解析をしないと気がすまない。
イメージ的には、好きな女の子からメールが来て「ああ、早く返信出さなきゃ」とわくわくしている状態*1。
親の葬式をさぼっても構造解析するかもしれない*2。
予想通りの構造。monoclinic、P21/n。
予想と違ったのは、結晶溶媒がいることだった。
二種類結晶が混じっていたのはわかっていたが、選び方を間違えたか。
↑これが回折計に乗せた結晶の写真。真ん中の二本のうち一本を切り出した。
だいたい太さが 0.2 mm。
太い、角の削げた柱状の結晶。
切り落としの角度は小さいが、濁沸石の結晶に似てなくもない。
左下の菱形のペラペラものは、おそらく結晶溶媒を含まない結晶相。
たぶんこいつも monoclinic。
おとといアップした写真は、後者の結晶相の集合状態。あれは晶癖で六角板状になっていたもの。
それにしても写真が下手だ*3。
結晶溶媒の問題に関しては、経験的に、以下の傾向が強い。
根拠はないが、いままで300以上の結晶構造解析をして、見えてきた傾向。
- 結晶溶媒を含む結晶相と、含まない結晶相が存在する場合、なぜか溶媒を含む相の方がころっとしていて、X線に向いてそうな結晶形になる。含まないものはペラペラの結晶や、針になることが多い。なぜだ?マーフィーの法則か?
- ラセミ体の化合物で、結晶溶媒を含む結晶相と含まない相が存在する場合、結晶溶媒を含まない結晶相は、自然分晶を起こしていることがたまにある。確率でいうと、だいたい1/4ぐらい。自然分晶がエントロピー的に不利で、溶媒を放り込んででも対称心を作りたがる傾向がここからもわかる。
この分子は結晶溶媒を含まないペラペラの結晶相が自然分晶を起こしている可能性が出てきた。きちんと左右を分けられると、今まで誰もできなかった実験が可能になる。
もうちょっと粘ってみよう。
→ R を4%台まで落とした。非水素独立原子が100近くあるので、こんなもんでいいでしょう。
というか、LSQ を待っている間にくらくらしてきた。
掃除機マシン*4ではこのスピードが限界か。
それでも世界で最も邪悪な一族の末裔か!!
・・・もうかえる。