青龍刀

写真は今作っているもの。球状集合体の直径が5mmぐらい。
構造はヒ・ミ・ツ。
シス/トランスの異性があるけど、混合物から結晶化によりトランスだけを選択的に落とすことができる。
結構この条件がシビアで、ちょっとずらすとシスも一緒に落ちてくるのがイヤなところ。
溶けないのでクロマト分取による分離は手間がかかって現実的でない。
しかも逆相分離でもほとんど分かれてこないときている。
何回か再結晶して、トランスを落とせるだけ落としたところに、別途に作ったシスの結晶核を種で付けると、今度はシスだけが落ちてくる。
最後の最後にちょびっと余った混合物をシコシコリサイクル分取すると分離終了。



端面の発達が悪く、そげ落ちたような刀状の結晶になる。
格子定数から考えると、端面にはすごく高次の面指数を付けることができるが、
かなり曲がっている。ビシナルフェースって言えばそれっぽい。
有機物は、こんな感じで面指数の付けづらい面がよく出てくる。
結晶成長が速すぎるのかもしれないが、これでも4日ぐらいかかっている。


monoclinic, C2/c, Z = 8。
空間群はお定まり。