今日も朝から実験指導。
朝から学生さんが「蒸留ができません。上がってきません」と言うのだ。
「んなわけあるか。蒸留装置が漏れてるんだろ。オレに組ませてみろ」といじめる。
で、結局オレが組むと、問題なくスルスルと上がるんだよな。
学生さんは「あれー、おかしいなぁ」といぶかしがるのだが、漏れがチェックできないのは観察不足だ、と説教。
結局ほとんど蒸留しちゃった。


昼飯を食べて、某社の人と共同研究の打ち合わせ。
ふむふむ。いまいちようわからん。
構造と物性と機能の相関がうまく取れてない。
行き当たりばったりだとうまく行くときはいいんだけど、うまく行かないときに指標がないからなあ。
ちょっと構造を振って、特性を評価してもらわないとわかんないなあ。
契約金で、学生さんにもうちょっといい実験道具を買い揃えてあげよう。


で、担当の学生に反応の説明をするが、ちんぷんかんぷんらしい。
「プロピル*1って、なんですか?」とか言われちゃう。
orz
あんた化学の学生じゃないんですか?
一時間ぐらい説明して、なんとなくわかってくれたようだ。
正直疲れた。


ちょっと前に仕掛けた結晶を見る。
4サンプルのうち、一本だけ色がすごく薄い。
見ると底に真っ赤な針状結晶が。
うわーい。噛んでるぞ。
こいつはビンゴだろう。どうみても。
しゃっちょさん*2に試薬をもらってよかった。
うまく液体窒素温度で分子が止まればいいけどね。
まずはX線、次は可視吸収だよなあ。
気を良くして新しいのを仕掛けよう。
もうちょっと分子設計らしいのをしてみるか。
うまく抱きついてくれるといいな。


学生が「マスのイオンが出ません」と言ってきた。
えー、なんでやねん。
ちょっと見に行く。が、確かにフィラメントに電流が流れてない。
フィラメントが切れたか。
管理人にその話をする。
が、自分でするのが早いので、「オレがします」ということに。
しばらくたつと別の学生が「普通にイオン化電流流れますよ」と言う。
確かにそうだった。
えー、なんでやねん。


管理人に「マスは正常です」と報告しに行ったら、トラップされた。
別の研究室に配属された四年生のテーマについてだった。
その反応は大昔にオレがしていたことがある。
オレ「あー、これとこれはうまく行くでしょうが、こっちはちとキビしいです。学生の精神衛生を考えれば少しずつデータが出ているのが楽でしょうから、これをこうしてここでくっつけて・・・」
某教授「うん。それはいいかもしれない。しかし、この反応、うまく行くかな?」
オレ「行きます行きます。絶対行きます。サルでもできます。うまく行くほうに一万円かけます」
某教授「わかったわかった。それでやってみよう。うまく行けば面白いし、うまく行かなくてもここまでは確実だろうし、その一万円で何か食べに行こう。」
オレは何も得してないぞ。
うまく行ったら一万円で寿司でも奢ってくれるんだろうね。


中国人ぽすどく用に確保した洗濯機とテーブルとガス台を引き取りに行く。
あまりきれいではないが、タダだからいいか。
文句があるなら給料で買い揃えてね。


実験結果について、その道のプロに話を聞く。
「いいんじゃない。これは伸びそう」との評価。わーい。
実験手法を教えてもらう。なるほどなるほど。
しゃっちょさんの試薬を全部使うのは気が引けるので、自分で買おう。
あまり純度のいいものではなかったしな。


くたれびた。

*1:プロピル基、CH3CH2CH2-の構造を持つ炭化水素基。

*2:ちかくのフィリピンパブでは、ホステスが客をこう呼ぶらしい。当然ながらオレは行ったことが無い。