ゆっくり走ろう

朝、仕事場の前の国道を運転していたら、道路に何か落ちていました。
タヌキです。はねられて死んでいました*1
まだ若いようです。タヌキは秋が親離れのシーズンだそうなので、一人立ちして一冬越したところでしょうか。
写真はこちら↓。動物の死体の写真が苦手な方もいるでしょうから、リンクにしておきます。
http://f.hatena.ne.jp/doublet/20070523081845


ここの仕事場は広大な森林があり、大昔からタヌキが住んでいた*2のですが、四方を国道に囲まれ、一歩外に踏み出すと大変危険な状態にあります。
飛び出しては轢かれる彼らを見るに見かねて、隣の会社は看板を立ててくれています。


死んだ彼もいろいろしたかったでしょう。
世界征服の具体的な戦略プランがあったかもしれませんし、綺麗で聡明な奥さんと幸せな家庭を築く予定だったかもしれません。
でも、その計画は生まれ育った森を出た瞬間に、すべてが終わってしまいました。
さぞ無念だったことでしょう。
あるいは自分の身に起きたことをいまだ理解していないかもしれません。
夜間から朝方にかけて彼らは行動します。
夜間の運転者は、ぜひこのあたりを運転する際はスピードをゆっくり目にして欲しいのです。
彼らは「車来てるぞ。でも行けるぜ」って感じで車の前を横切ろうとします。
車が来てるのはわかっているんですよね。
行けねぇーっていうのに*3


彼の魂(マブイ)は、彼を育んだ森に戻っていけるといいですね。


(追記 2007-7/4)これはタヌキではなくアナグマだという指摘を頂きました。
アナグマはおいしいらしいのです。拾って食べればよかったです。
食べるなら何してもありです。

*1:これがタヌキでなくシカなら喜んで拾って家で焼いて食べます。

*2:戦後まもなくのころは、場内から出てくるタヌキを猟師が猟銃を構えて待ちかねていたという地元衆の話です

*3:私は哺乳類を車で轢いたことはありません。車のルーフキャリアにウミネコを軽くぶつけたことはあります。http://d.hatena.ne.jp/doublet/20050430