ヤマハ、欧州の老舗買収へ ピアノ事業を強化

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007112801000264.html

 オーストリアの老舗ピアノメーカー「ベーゼンドルファー」が、事業の売却交渉先をヤマハ1社に絞り込んだことが28日、分かった。オーストリアの他の地元ピアノメーカーも買収に名乗りを上げていたが、事実上ヤマハによる買収が固まった。

 ヤマハは買収によってグループのブランド価値を高め、主力のピアノ事業を強化する狙いで、ベーゼンドルファーの全株式を取得する方向。買収額は明らかにしていないが、日本円で24億円前後とみられている。

 地元には外国企業への売却に反発もあるとされるが、ヤマハは現地の工場などを存続させる方針とみられる。具体的な買収の条件は今後、両社で詰める。

 ベーゼンドルファーは1828年の創業。高品質で知られる同社のピアノは職人の手作業で生産する伝統が守られており、製造台数は年間350台程度といわれる。
(共同)