羊の皮を被った狼
ある合成反応が大変収率よく進行することがわかり、ホクホクしていました。
普通の試薬ではなかなか出来ない反応が、きれいにイクのです。
私、「イカせ上手」と呼ばれることがたまにあります。
で、3gですと一晩くるくる回していると、次の日の朝に終わっている程度の遅い反応だということがわかりました。
「じゃあ次、50g行ってみよ〜」ということで、50g仕込んだら・・・
見る見るうちに高沸点のはずの溶媒がボッコボッコ沸きだしました。
フラスコが触れないぐらい熱くなってます。
どうも自発的に発熱する反応で、自分の発生した反応熱で加速するらしいのです。
「やば!冷やせ冷やせ!!」ということで隣にあったドライアイス・アセトン浴にジャブ漬け。
何とかギリギリ噴き出すのは免れました。
一晩かかるはずの反応が、10分で終わりましたとさ。
やっぱり発熱反応はおっかないです。
冷却効率だけはいかんともしがたいです。