第16回東京ミネラルショー
金曜日から月曜日まで、池袋でミネラルショーです。
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/071214/biz0712141502007-n1.htm
すべてが掘り出し物です(いつもの表現)。
で、もともとは地球から掘り出したものなので、こういうものを扱っている業者はさぞかし儲かることだろうと一般の方からは思われているんですが、実はぜんっぜんそんなことないらしいです。
もう亡くなったあるショップのご主人が生前、「大きくて見事なのが売れるとそれなりに入るんだけど、細かいのの小売はダメだね」って言ってました。
東京近辺の方は、この機会にぜひ覗いてみてください。
場所はサンシャインシティ文化会館2階です。
→電車に乗って、池袋に行って来ました。
偽サンタの跳梁跋扈する新宿を抜けると、池袋はすっかりもうクリスマス。
会場は確かにびっくりするぐらいの大賑わいです。
こんなに土曜日に混んでいる池袋ショーは今まで見たことないです。
こりゃ、明日の日曜日はすごいことになるんじゃないでしょうか。
私はカメラを入れたディパックを持っていってしまいましたが、もし明日行く方がいらっしゃいましたら、手提げ袋の使用をお勧めします。
一番最初に goito-mineral さんと kocteau さんにかまってもらいます。
いっぱい面白い石の話を教えていただきました。ありがとうございました。
一つ千葉の沸石を購入。等倍以上の拡大率で写真の映える標本を選んでもらいます。
↑曹達沸石。錐面の発達が不揃いで面白いです。
秋大の学生さんにも採集ポイントを教えていただきました。
秋大なら、もっと無名鉱山跡を周ったほうがよろしいかと。せっかく秋田にいるんだから。
昨年に比べ、わずかに標本相場が下がっているような気がします。
特にパキスタンとアフガニスタンの石が値下がりしている感を受けました。
こまごました安い石を狙います。
ついで、いつもご懇意にしてもらっているひさみさんのところに行きます。
で、テーブル上の上の標本を端から確認していたのですが、中国の紫水晶が目に留まりました。
あ、これツインだ、と1秒で確定しました。胸の谷間がはっきりしてます。
チェックすると産地も同じです。例の金属鉱山の脈石の紫水晶です。
「これ日本式双晶の紫水晶じゃない?こんな値段でいいの?」と聞いてみました。
ひさみさんは「え?ホント?そうなのかな?」と言って首をかしげます。
何か思うところがあるようです。
実は、彼女と旦那は、同じ中国人ディーラーから紫のツインを高い仕入れ値でいくつか仕入れているからです。
ここの紫水晶ツインの値段は、すげー高いのです。
某ショップのパステル紫の中国ツインの売値を思い出してください。
あわてて藤原さんのところに標本を持って走るひさみさん。
はたして藤原さんの鑑定は「日本式双晶にまちがいないでしょ」でした。
そしてひどく不機嫌になるひさみさん。私のせいじゃないですよ。
しょうがないので仕入れ値の極端に安いであろうインドのアポフィライトをもう一つ買いましたが、「絶対に安くしないからね!」の一点張り。
困ったな。
肉眼でパッと見で気付かないツインなら、相応の値段だと思うのですがいかがでしょう。
この標本、片方が割れ落ちてますが、もう一つツインが入ってます。
これに気付かなければ「偶然の角度かな」と考えたのですが、二つ入っていればまあ間違いないでしょう。
おそらく中国の産地では、紫水晶のツインはそれなりの密度で密集していたのでしょうね。
もうけ。これでアフガンとマダガと中国が揃いました。
しかし、ツインの判別って、最後は信仰じみてるんですよね。思い込みというか。
産地で、何でもかんでも珍しいツインにしたがる人がおりますが、厳しい目で見てください*1。
この間の特別展示のベラクルスの紫ツイン。あれは絶対私は認めません。
で、目的とするジェフリー鉱山のベスブ石は高すぎて手も足も出ず。2万って・・・ orz
石綿鉱山でしたので、閉山後ぐんぐん値が上がってます。
この間まで三千円ぐらいだった気がするんですけど。
ロシア人ディーラーが来てくれることに感謝して、沿海州のツインをご祝儀(?)で一個購入。
いかにもスカルンくさいツインです。
ついでにウバロバイトも。
↑uvarovite(Ural)。カルシウムとクロムを陽イオンとする鮮緑色のガーネットです。ヒビ多いですね。
以前写真を撮ってみた grossular(カルシウムとアルミニウムのもの)ともちろん結晶の形が同じです。
http://f.hatena.ne.jp/doublet/20071106091931
あとはアフガニスタンのトパズとエルバイトの付いたペグマの内張り標本を一個800円で買って帰ってきました。お買い得だと思います。
何人か知り合いにも声を掛けられ、楽しかったです。
いくつかの産地情報を教えてもらいましたが、行けるかどうか。
今回の特別展示は、田上山の鉱物と益富地学会館収蔵標本です。
中沢晶洞のトパズがね、すごいんですよ。色もばっちり残ってるし。
こんなでかいガマ、一度でいいから開けてみたいです。
で、いきなり有給休暇を一週間ぐらいもらって、根性で掘る、と。
益富の標本は、何と言っても開館記念絵はがきにあったツインが素晴らしいです。
まさにハート型の水晶です。ラブラブです。
絵はがきの写真は逆側から黒バックでした。
お世話になった人たちに感謝します。楽しかったです。
あ、針ニッケルを買ってくるの忘れた orz
撮影レンズは、会場のものは Micro Nikkor 55mm F3.5、ツインもそうです。
ガーネットと沸石は Photar 25mm です。
すごい適当な写真なので、あとで撮り直します。
*1:定義は以前の日記を参照のこと。http://d.hatena.ne.jp/doublet/20050701#p2