鉱石成分が溶け出しか 松本・奈川の水道水ヒ素検出

http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20080528/CK2008052802000005.html

 松本市奈川の簡易水道ヒ素検出問題で、信州大理学部の森清寿郎教授(岩石学)と市職員らが27日、ヒ素が検出された正沢、古宿水源一帯の現地調査をした。森清教授は、一帯に分布する花こう岩由来の鉱石から「ヒ素が溶け出した可能性が高い」と指摘した。


 一行はこの日、正沢に隣接するミヤ沢の上流域を調査した。上流には戦前に採掘されていたタングステン鉱山の坑道跡があり、坑道入り口付近の岩石を採取。沢沿いの別の地点からも採取した。


 森清教授によると、水源地周辺には、花こう岩が溶けて固まるときにできる鉱石「閃亜鉛(せんあえん)鉱」や「磁硫鉄鉱」が多く、また鉱石の風化や変質が進んでいることから、鉱石から溶け出したヒ素が沢に流れ込んだ可能性が高いという。一帯には活断層があり、岩石がもろくなっていることも岩石中の成分が溶け出しやすい要因になっているという。


どこだろう?