ガマ粘土焼

水晶の多く生えるガマを開けると、いつもいつもネットリとした上質の粘土に悩まさせます。
成長末期・低温でアルミニウム分が落ちたもので、たぶん相当質の高いカオリナイト、モンモリロナイトなんじゃないかと思うんですが*1
これを有効活用すべく、この粘土を使って陶芸をしようかと思います。
おそらく同じことを考える人は多くいると思うのですが、ホントにする人はほとんどいないのではないでしょうか。
「水晶焼」「晶洞粘土焼」ってのはいかがでしょう。
で、各産地のものを使って、採集行のたびに何か作ってみる、と。
ただ、粘土のきめが細かすぎ、これをいくら練っても成型乾燥時にひびが入るのは必至ですので、信楽あたりの土を3割上限でブレンドするような解決策で。
素焼きじゃさびしいですけど、まずはそこから。
とりあえず箸置きからスタート。
うまくいったら、釉薬を検討して、マグカップ作りですね。
その時、男の器が試されます。試される大地!


これなら空振りでも楽しめるぞ。
いいのかそれで?自分よ。


以前、あるところで陶芸家を志すセロ弾きの女性と出会い、「この辺で焼き物のできる土を探して〜」と言われ、毎週のように野山を駆け巡っていたことがありました。
陶芸に用いる粘土は鉱業法に引っかかりそうで引っかからないし(耐火粘土の SK31 なんて絶対でない)、地元とも仲がよかったので、いろいろ周りました。
結局、なかなか見つからずに、「おぐらいりの鉱山の水溜りに山と溜まっているカオリンで我慢してね」ということになったのでした。
長石鉱山の水溜りにはいくらでも粘土があります。
で、それを使って私も轆轤を回させてもらったのですが、そのままのネチョネチョの粘土を練って手ビネリで成型しても、乾燥させるとことごとくひびが入ってしまい、混ぜ物の無い純粘土ではとうとう焼けなかったのです。
で、「混ぜよう」ってことになり、売り物の土を半分ぐらい混ぜ、事なきを得たのでした。
ちょっと軟弱ですが、やっぱり古くから使われている土にはかなわん、ということで。
今回はこれを越えるべく頑張ります。

*1:乙女あたりの粘土鉱物については角田先生が XPD で調べてましたね