アセトンの略記

以前のことです。
ある女子学生さんが論文を読みながら、「この溶媒の AcMe ってなんのことですか?」って聞いてきました。
私「ああ、Ac はアセチル基の略称だよ。アセチル基にメチルが付いているのって、なんでしょう?」
女子学生「アセトン、ですか?」
私「そうそう。塩化アセチルは AcCl だし、無水酢酸は Ac2O だな」
女子学生「へー、アクメ*1っていうんですか。覚えとこ」
私「ねえ、アクメって何のことだか知ってる?」
女子学生「知りません。アセトンじゃないんですか?」
私「・・・・」


彼女はお転婆でしたが大変なウブで、説明するのもはばかられました。
私は下ネタを振る場合は、相手を選ぶのです。ネタのエサは振りますけどね。


それからが大変だったのです。
彼女は洗浄用のアセトンを使うときはいつも「アクメ、アクメ」っていうし、実験報告のときも多用してました。
他の学生さんもこの言葉を知らなかったみたいです。
私は松本零士エロマンガで知りました*2


そんな彼女もその後卒業してあるメーカーさんに就職し、化学のプロとして活躍しながら社内でダンナを見つけ、最近子供を授かったそうです。
AcMe に関しても、卒業後にいろいろ勉強してエキスパートになったのではないかと思ってます。

*1:(仏)acmé: 性的な絶頂のこと

*2:最近はいろいろなところで話題になる彼ですが、私にとっては「聖凡人伝」「セクサロイド」のようなエロネタの多いマンガ家というイメージが根強いです。Vaginismus もこのマンガで覚えました。