ハズレレンズを引くということ

あいかわらず、Yahoo.com のメールの方に「このレンズって写りはどうよ?」「どうやってマウントするんよ?」ってメールが来ます。
私は経験が極端に浅いんで、私に聞かないようにね。参考になりませんよ。


写真機材の写りってのは、写真に何を求めるかという背景に強依存しますから、それがわからなきゃ話にならないです。
マイクロマウントに載った mm サイズの希少鉱物の写真を高倍率で撮るのと、野外で虫を等倍で撮るのと、家の中の花卉をボカしにボカして 0.2 倍で撮るのとではまったく状況が違います。
なので、何をどのくらいの倍率でどの状況で撮るのかわからなければコメントが困難です。
花なら色が命でしょうが、無色の結晶は色の忠実さはあまり問題になりません。
そんなこんなで、写りは被写体、倍率、光源と照明状況、レンズ、ボディによってどうにでも変わります。
Luminar や Macro Nikkor、Zuiko Macro は確かに優れてるんですが、表現によっては Photar や Summar がより好まれる場合もあります。
マクロスイターのボケが必須という人もいるでしょう。


ケンシロウは正統後継者だからそれほど探究心が強くないのです。
ケンシロウはいわゆるブランド好き。「ライツにかなう日本のメーカーはない」とか言い切っちゃうタイプです。
アミバ様は違います。
呪文のように刷り込まれる前情報がなかったからこそ、多くの木偶を使い、様々な実験をもとに情報を蓄積させてきたのです。
アミバ様ならライツだろうがツァイスだろうが、「ダメなものはダメ」と言い切れるでしょう。
こうじゃなきゃ、ね。


しかし、いろいろ試してみると「やっぱりツァイスにはかなわないのかなぁ」と思うことも多々あります。
逆に、ヤフオクで回転寿司になっている不人気レンズが実はものすごくいい色を出したりとか。
思い込みは人の目を曇らせます。


利き酒ならぬ「利きレンズ」をしてみたいものですね。
完全にブラインドで。
レンズの良し悪しは光学性能だけじゃないですけど。