昆虫のフェロモン
もう30年も前の本なんですけど、表題書を久しぶりに端から熟読。
昆虫の種がわかり、化合物の構造や合成がわかると、相乗的に面白くなるのね。
この種の本は古くなるとあっという間に陳腐化してしまう傾向にあるんですが。
なんせこの本が出た時代にはGCMSがほとんど使えなかったのです!
フェロモン類はある程度の蒸気圧がないと飛散しませんから、分子量の小さい分子なので、へーこんなものがね、という気になります。
厄介な二重結合合成も、グラブス触媒でだいぶ楽になりました。いまならこれ作るのも簡単だなあ、と思ってみたり。
最近の研究では、鋤鼻系の退化した人間にも、性フェロモンがあるのはほぼ確定したようです。
寄宿舎効果*1がある時点で、存在はほぼ確定なのよね。
人間の性フェロモン、全部を*2完全に構造決定して合成したら大騒ぎは必至。
まずは特許化?それとも人体実験?
人間の生殖行為の複雑さから考えたら「嗅ぐと交尾したくなる」というような単純な作用ではなさそうですが。
こういうのって、およそオスに効くのよね。