近所の火事

深夜、近所で全焼火事あり。
いきなりでビビりました。
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近隣住民と「こえーよこえーよ」と言いながら見ていました。
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火事は災いの一つであり、撮影するのもためらわれるのですが、記録として。


中学時代、私の弾く中島みゆきの曲*1が大好きな女の子がいたのです。
彼女の家は、高校1年の時に全焼してしまいました。
彼女の大事にしていたアップライトピアノも燃えました。
よく遊びに行って、人のいいお母さんにお茶を出してもらっていたのですが、あのお母さんは火事の後、人が変わったように新興宗教にのめりこんでしまいました。
彼女もその後、だいぶつらい目に遭いました。
二十歳ぐらいまでは連絡がありましたが、その後は、なしのつぶてです。
火を見ながら、そのことを思い出しました。


大学3年の時、下宿先の近所のクリーニング屋さん(ちょうど、今の精寿司の前だな)から火が出ました。
あの時は佐々木とトニー・アイオミのギターがいかに素晴らしいかという話を佐々木のアパートでしていたら、すぐ裏から出火したのでした。
消防は、これでもかと言う量の大量注水を消火活動のときにするんですが、クリーニング屋さんでは預かり物の服に水を掛けられると大損害です。
しかも、和服ばっかり預かるクリーニング屋でしたから。
そんなにたいした火ではないように見えたのです。ボヤ程度で。
「服、運び出してぇー」というおかみさんの悲痛な願いを聞き、消防の人に言って、ほぼ鎮火した状態の半焼のお店に入り、佐々木と一緒に滝のように水の落ちてくる店から衣類を運び出しました。
ところが、そんなことをしていると、二階で「ドカン」という音がして、再び階上が燃え出したのです。
びっくりしたのは我々で、ここにいると消火活動の邪魔になるし、これマジでやばいよ、という状態で逃げたのです。
まだあの時は若かったし、鉄砲玉で向こう見ずでした。
クリーニング屋から路をはさんだ向かいの家は、ルパンという名前の犬を飼っていましたが、数年後になぜかここも全焼しました。
ルパンはバカ犬で、いつもいつも私の顔を見るたびに吠えていましたが、火事は大丈夫だったのかな。


火を見ると、嫌な思い出が多く湧き出てきます。
火の災いは、人生を狂わせます。

*1:その頃弾いていた曲:中島みゆき「時代」、さだまさし「パンプキン・パイとシナモン・ティ」。3フィンガーで早いアルペジオがやっと弾けるようになった頃です。歳、サバ読んでないですよ sueme 先生。